2014 Fiscal Year Annual Research Report
インスリン含有ナノカプセルの開発:人工膵臓へのアプローチ
Project/Area Number |
24390006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安齋 順一 東北大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (40159520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 勝彦 東北大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (80400266)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ナノカプセル / 交互累積膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は高分子交互累積膜を用いて糖応答性ナノフィルムおよびナノカプセルを開発し、将来の人工膵臓材料とすることを目的として実施してきたが、主にフェニルボロン酸ポリマーやデンドリマーを使用することにより、グルコース等に応答する材料を開発することに成功した。本年度は、まず炭酸カルシウム微粒子にインスリンを効果的に固定化する方法およびその放出挙動について検討した。その結果、粒子表面へ高分子交互累積膜を被覆することによりインスリンの放出速度を制御することができることを見出した。また、炭酸カルシウム粒子はインスリン放出中に結晶型を転移させるという興味ある現象も明らかになった。次に、フェニルボロン酸修飾ポリマーまたはデンドリマーとポリビニルアルコールを用いたナノフィルムの調製とその性能について検討した。フェニルボロン酸修飾ポリマーを用いたナノフィルムはポリマー中のフェニルボロン酸含量に応じた安定性を示すことが明らかとなり、糖応答性を調節できることがわかった。一般に、フェニルボロン酸含量が高いポリマーを用いると、糖に対する応答性は低下する傾向が観察された。また、このナノフィルムを酵素(グルコースオキシダーゼ)と組み合わせると、生理的濃度程度のグルコースにより分解することも見出した。さらに、フェニルボロン酸修飾デンドリマーでは、フェニルボロン酸含量が高くても糖に対する応答は良好であった。このことから、ポリマー一分子あたりのフェニルボロン酸含量が応答性を決定するうえで指標となるとの結論を得た。以上のように、高分子を用いた系ではインスリンの固定化と放出の検討には至らなかったが、それに必要な材料の開発に成功した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)