2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規膜タンパク質ラベル法の会合状態解析への応用と高機能化
Project/Area Number |
24390009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松崎 勝巳 京都大学, 薬学研究科, 教授 (00201773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 義明 京都大学, 薬学研究科, 助教 (60402799)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 膜タンパク質 / オリゴマー化 / イメージング / クロスリンク |
Research Abstract |
会合の検出・解析:コイルドコイルラベル法で標識した生細胞膜タンパク質の会合状態を、スペクトル検出器を備えた共焦点顕微鏡でFRET解析する手法を用いて調べた。β2アドレナリン受容体について、CHO-K1細胞およびHEK293細胞膜上での会合状態を調べ、この受容体は強い自己会合力を持たない、かつ自己会合は受容体機能に必須ではないことを明らかにした。プロスタグランジンEP3β受容体、グリコホリンAなどへのタグ配列付加、細胞への発現を行い、コイルドコイルラベルが可能なことを確認した。EGF受容体に関して、N末端のシグナル配列と受容体配列の間にE3タグ配列を挿入し、CHO-K1細胞に導入した。EGF刺激によって会合は促進した。また会合促進と同程度の時間スケールで細胞内領域のリン酸化が進行することがわかった。また本年度導入したFCCS測定装置に関して、2本鎖DNAに結合した2色の蛍光色素の溶液中での拡散の相互相関を検出できる事を確認した。 共有結合化と超小型化:クロスリンク部位を導入したプローブ・タグを作成し、CHO-K1細胞でβ2アドレナリン受容体へのプローブのクロスリンク化を検討した。クロスリンク用プローブ(20nM)を加えPBS中30分反応させる事でクロスリンク化が起こっでいる事を確認できた。その後、受容体をアゴニストであるイソプロテレノールで刺激したとしたところ、細胞表面の蛍光が内在化したことから、受容体に対して共有結合が形成していると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、いくつかの膜タンパク質の会合状態、機能との関連の測定を進める事が出来ている。また共有結合化に関しても、おおむね目標を達成しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きclass A GPCR、EGF受容体の会合状態、機能との関連を調べるとともに、クロスリンク反応条件の最適化、ウェスタンブロットによるクロスリンク特異性の検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
蛍光標識試薬、細胞培養関連試薬、遺伝子組み換え関連試薬、等の試薬や、HPLCカラム等の器具を購入する
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