2013 Fiscal Year Annual Research Report
GPCRの2価型リガンドによるがん組織・転移の早期診断技術の開発
Project/Area Number |
24390024
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
玉村 啓和 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (80217182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 渉 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 准教授 (80463909)
鳴海 哲夫 静岡大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50547867)
相川 春夫 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (70547322)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分子標的 / GPCR / 分子プローブ / 創薬ツール / ケモカインレセプターCXCR4 / 2価結合型リガンド / 認識ユニット / がん |
Research Abstract |
GPCRは細胞の状態を表す指標である。本研究ではGPCRに対して高い特異性を有する多価結合型リガンドに関する申請者らの研究成果を基に、分子プローブ、創薬ツールとしての発展的開発を推進した。具体的にはケモカインレセプターCXCR4(乳がん・小細胞肺がん)等を標的としたin vivoイメージング・細胞診断ツールとしての実用化を行った。これまでに抗体を含めGPCRの多量体状態を捉えることのできるリガンドは存在しなかった。我々が開発した2価結合型リガンドの特徴を活かして、より詳細にGPCRの2量化に関連する様々な細胞機能を解明し、正常細胞とがん細胞の状態(悪性度)をケモカインレセプター(CXCR4)の発現量に応じて定量的に区別することで、これまでにない検出方法を有する試薬を創出できると考えられる。これまでに申請者らが創製した2価結合型CXCR4リガンドは、環状5残基ペプチドFC131誘導体を2個用いて種々の長さのポリプロリンやポリプロリンPEGリンカーで架橋した2量体化合物である。FC131のもとの化合物である14残基ペプチドT140誘導体の生体内安定型4F-benzoyl-TZ14011は、診断・検出用の分子プローブとしては優れていると考えられる。そこで、FC131誘導体含有の2価型リガンド創製のノウハウを利用して、ペプチド性認識ユニットとして4F-benzoyl-TZ14011を2個有する2価結合型CXCR4リガンドの創製、最適化をはかった。具体的には、種々の長さのポリプロリンリンカーやポリプロリンPEGリンカーを用いて2価型化合物を合成し、CXCR4結合親和性を解析し、最適な4F-benzoyl-TZ14011含有2価型リガンドを創出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CXCR4の2価結合型リガンドの数種の蛍光プローブの創製に成功しており、GPCRの2量化に関連する生化学的実験を行うことができる。
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Strategy for Future Research Activity |
得られたGPCR2量体認識ユニットを用いて、正常細胞とがん細胞の状態(悪性度)を検出する試薬の創出を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
基金分の消耗品は、生化学的応用研究に使用する方が効率的であり、次年度に購入することとした。 基金分の消耗品を次年度に生化学的応用研究に使用することとした。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Cell-Permeable Stapled Peptides Based on HIV-1 Integrase Inhibitors Derived from HIV-1 Gene Product.2013
Author(s)
Wataru Nomura, Haruo Aikawa, Nami Ohashi, Emiko Urano, Mathieu Metifiot, Masayuki Fujino, Kasthuraiah Maddali, Taro Ozaki, Ami Nozue, Tetsuo Narumi, Chie Hashimoto, Tomohiro Tanaka, Yves Pommier, Naoki Yamamoto, Jun Komano, Tsutomu Murakami & Hirokazu Tamamura
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Journal Title
ACS Chem. Biol.
Volume: 8(10)
Pages: 2235-2244
DOI
Peer Reviewed
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