2014 Fiscal Year Annual Research Report
機能性ヒト血清アルブミンの創製と薬物認識機構に関する研究
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24390028
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
森岡 弘志 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授 (20230097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田切 優樹 崇城大学, 薬学部, 教授 (80120145)
小橋川 敬博 熊本大学, その他の研究科, 准教授 (90455600)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 薬物認識 / ヒト血清アルブミン / ビリルビン / タンパク質工学 / ファージディスプレイ / 分子進化工学 / ランダム変異 / ビリルビン排泄促進剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
ビリルビン(BR)をはじめとするアルブミン結合毒素(ABT)を除去する血液浄化療法として、アルブミン循環透析法(ECAD)が注目されている。しかしながら、野生型のヒト血清アルブミン(HSA)を用いる方法では臨床効果が不十分であるという問題を抱えている。そこで本研究では、HSAのBR結合サイトを含むドメインIIに着目し、分子進化工学的な手法によって、BRに対して高親和性を示す機能性アルブミン分子の開発研究を進めている。BRの結合に必要なLys195およびLys199を保持させた上で、BR結合ポケット内の16残基を対象にしたランダム変異の導入とBR固定化ゲルを用いたバイオパニング法によるスクリーニング操作により、BR結合性の高い幾つかのクローンを得ることができた。その一つの変異体(F211R、R218L)は、BiacoreT100による解析の結果、結合様式がtwo state reactionモデルに変化し、野生型に比べて約7倍BR結合活性の向上が見られた。BRの誘起CD測定とMOEによるモデリングの解析から、R218Lの変異により、BRが結合ポケットの奥深くに入り込み、BR結合性が増加すると考えられた。次に、胆管結紮によって引き起こされた高BR血症マウスに、上記のドメインII変異体を急速静脈内投与して、BR除去効果を検討した。Saline投与群では、病態の進行に伴い血中BR濃度が上昇した。また、野生型ドメインII投与群では、BRの血中濃度の上昇を抑制するにとどまったが、上記のドメインII変異体投与群では、尿中排泄の増加に伴い、血中BR濃度を有意に低下させた。すなわち、本研究により得られたドメインII変異体はBR血症に対する侵襲性の低い新規尿中排泄促進剤としての有用性が示唆された。現在、さらにクローンの解析を進め、より優れたHSA変異体の探索を行っている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Book] Advanced Methods in Structural Biology (Surface Plasmon Resonance)2015
Author(s)
Kobashigawa, Y., Fukuda, N., Nakahara, Y., Morioka, H. (Senda, T. and Maenaka, K., eds)
Total Pages
15
Publisher
Springer
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