2014 Fiscal Year Annual Research Report
MHC発現量を考慮した薬剤性肝障害の増悪・劇症化予測のための基盤研究
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24390037
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
伊藤 晃成 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (30323405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 秀一 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (70401007)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | HLA / 特異体質毒性 / 肝障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
特異体質毒性と関連するHLA-B*57:01多型に焦点を当て、マウス体内で機能しうるヒト-マウスキメラ型HLA遺伝子を構築し、in vitroにおける発現を確認した後に遺伝子導入マウス(キメラ型HLA-Tgマウス)を作出し、in vivoモデルとしての有用性を検討した。 (i)キメラ型HLA-B*57:01とヒトβ2-microglobulin(β2m)をポリシストロン配列で繋いだ遺伝子を構築し、in vitroにおけるその発現を確認した。また、細胞表面に十分量のHLA発現を認め、免疫沈降法から、HLA-B*57:01特異的な薬物の提示を確認した。LC-MS/MSを用いてHLA-B*57:01特異的に提示される薬物の定量を行った結果、キメラ型HLA-B*57:01によっても過去のHLA-B*57:01での報告と矛盾しない提示量の増加を確認することができた。そこで次に、CAGプロモーターを用い、理論上はキメラ型HLA-Tgが全身に発現するマウスを作出し、HLAの発現レベルをmRNA及びタンパク質組織別に検討した。(ii)作出したキメラ型HLA-Tgマウスはメンデル則に従って得られ、生殖発生過程には異常がないことが示唆された。また、また、導入したHLA複数臓器で、キメラ型HLA遺伝子由来タンパク質発現を確認した。一方で発現量は臓器によって違いを認め、臓器特異的毒性発症との関連も考えられた。本研究を足掛かりに、キメラ型HLA-Tgマウスを利用した特異体質毒性の発症メカニズムの解明研究が加速すると期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
HLA-B*5701を有する遺伝子改変動物は平成26年夏頃に作出できたが、比較コントロールとなるHLA-B*5703の作出が遅れてしまった。このため、in vivoでの薬物毒性評価等が完遂していない状況である。実施できていない部分については平成27年度まで期間を延長した上で行って行く予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
陰性対照となるキメラ型HLA-B*5703マウスが十分数だけ用意でき次第、種々条件で薬物の連投を行い、B5701特異的な肝障害発症を確認する予定である。特に本研究課題の途中で示唆された、肝臓におけるHLA発現量以外の要因について炎症負荷などの条件について精査する。
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Causes of Carryover |
初年度H24年度末に研究代表者の所属変更があり、研究環境の整備に一定時間を費やす必要が生じた。この影響で、予定していたMHC発現量を考慮した動物モデル作出が最終年度後半にずれ込んだ。またin vivo毒性試験で陰性対照となるモデル動物についての作出もさらに遅れたため、最終年度終了までに試験完了が困難となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
モデルマウスよりの末梢血リンパ球単離・培養し、解析するための試薬(単離キット、培地、添加物、抗体など)、肝障害誘発薬物などの試薬・消耗品に110万円、国内学会(日本毒性学会)での成果発表のための旅費に10万円を使用予定である。
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Research Products
(16 results)