2012 Fiscal Year Annual Research Report
自然免疫応答を制御するヘムーBach遺伝子ネットワークの解明
Project/Area Number |
24390066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
五十嵐 和彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00250738)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ヘム / 免疫 / Bリンパ球 / マクロファージ / 転写因子 |
Research Abstract |
生理的ヘム取り込み系の開発 全ての細胞は、ネクローシス等の際にヘムタンパク質を放出する。血中に遊離したヘムは酸素と反応して活性酸素種を産生する危険な分子となるが、アルブミンやヘモペキシンと結合し、酸素反応性の低い安定な形で運ばれる。血中のヘムはほぼ全て、ヘモペキシンと結合して存在すると考えられる。このヘム結合型ヘモペキシンは、肝細胞に取り込まれ、代謝されて、鉄として利用される、鉄代謝の一役を担うシステムとして捉えられてきた。近年同定されたヘモペキシン受容体は、肝細胞以外に、マクロファージ、神経、脳といった様々な組織に発現していた。従って、ヘム-ヘモペキシン系は鉄を代謝・再利用するための役割以外にも、細胞が積極的にヘムを取り込むことで、ヘム自身を利用した細胞応答などの役割が予想されている。その役割をさらに細胞培養系で調べるために、哺乳動物細胞組み換えヘモペキシン発現・高効率分泌・精製系をほぼ確立した。この系で得たヘモペキシンとヘムを混合し、ヘム結合型ヘモペキシンを得ることに成功した。本来のヘム結合型ヘモペキシンと同様の性状を有することを分光学的測定により確認したが、ヘムの配位および量比は天然のものと矛盾しなかった。組み換えヘム結合型ヘモペキシンを株化マクロファージ細胞およびヘバトーマ細胞に添加し、ヘムの細胞内への取り込み、Bach1の量と細胞内分化、Bach1標的遺伝子発現変化をしらべ、組み換えヘム-ヘモペキシンが予想通りの作用を有することを確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
生理的ヘム取り込み系について、予想以上の成果をあげることができた。当初予定したBach1およびBach2のゲノム結合部位マップについては、ChlP-Sequence実験のBリンパ球や線維芽細胞を用いた予備検討は終わったが、マクロファージを用いた本実験は現在進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
計画書に記述した実験を中心に進める。鉄代謝で重要な働きをもつ赤脾髄マクロファージの分化にBach1およびBach2が関わることを共同研究で見いだしたので、赤脾髄マクロファージも解析対象に加える。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成25年度請求額とあわせ、平成25年度の研究遂行に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] BTB and CNC Homolog 1 (Bach1) Deficiency Ameliorates TNBS Colitis in Mice: Role of M2 Macrophages and Heme Oxygenase-1.2013
Author(s)
Harusato A, NaltO Y, Takagi T, Uchiyama K, Mizushima K, Hirai Y, Higashimura Y, Katada K, Handa 0, Ishikawa T, Yap N, Kokura S, Ichikawa H, Muto A, Igarashi K, Yoshikawa T.
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Journal Title
Inflammatory Bowel Diseases
Volume: 19
Pages: 740-753
DOI
Peer Reviewed
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