2013 Fiscal Year Annual Research Report
宿主受容体の同定によるヘルペスウイルス侵入機構の解明
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24390114
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森 康子 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50343257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯 華民 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10595896)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 受容体 / HHV-6B / 侵入 |
Research Abstract |
当該年度は、human herpesvirus-6B(HHV-6B)の可溶型糖タンパク質複合体glycoprotein H /glycoprotein L /glycoprotein Q1 /glycoprotein Q2 (gH/gL/gQ1/gQ2) を用いて、HHV-6B特異的な宿主受容体を発見することができた。 複合体を構成する糖タンパク質のひとつであるglycoprotein H (gH)にFCおよびHis tagを付加した。このタグ配列を用いて可溶型複合体をビーズに結合させた。HHV-6B感受性細胞であるMolt-3の細胞膜をビオチンでラベルした可能性画分を用いて pull down assayを行った。結合部を溶出し、アビジンで検出したところ、HHV-6Bに特異的なバンドが検出された。 特異的なバンドを切り出し、LS/MS/MS解析に供した。その結果、CD134が候補分子として検出された。 次にCD134分子が、本当にHHV-6Bのentry受容体であることの確認実験を行った。CD134分子は、HHV-6Bの感受性細胞であるMolt-3 およびMT4細胞の膜面に発現していることがFACS解析で確認された。次に可溶型のCD134を作製し、ウイルス感染の阻害実験を行ったところ濃度依存的に阻害されることが確認された。さらに可溶型CD134を用いて抗体を作製した。その抗体は、HHV-6Bの感受性細胞への感染を阻止した。以上の結果よりCD134は、HHV-6Bの宿主受容体であることが確認された。さらにCD134の糖タンパク質複合体の結合に重要なドメインを同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本申請の重要課題であるHHV-6Bの受容体を同定することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
新たに同定された受容体を介するシグナル伝達を解析し、そのシグナル伝達のウイルス感染への役割を解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度に使用予定の消耗品の一部を次年度使用する必要が生じたため。 分子生物学的試薬、抗体および培養液を購入する。
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Research Products
(5 results)