2012 Fiscal Year Annual Research Report
地域在住高齢者の感覚器コホート研究:介護予防、認知症予防の観点から
Project/Area Number |
24390156
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
西脇 祐司 東邦大学, 医学部, 教授 (40237764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武林 亨 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (30265780)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 環境疫学 / 介護予防 |
Research Abstract |
本研究ではコホートの追跡を延長してアウトカム情報を継続的入手し、感覚器機能の変化、さらに認知機能、日光個人曝露等新規項目の測定を付与し、世界的にも稀有な感覚器コホート研究を完成させ、1)感覚器機能障害が個別Negative well-being指標に及ぼす影響の検討、2)感覚器障害と認知機能の関連に関する検討、3)危険因子としての酸化ストレスの役割解明を行うことを目的としている。 本年度は当初の計画通り、アウトカム情報(要介護、入所、死亡等)の入手に加えて、郵送による質問票調査を地域在住高齢者約1400名を対象に実施した。これまでの取組から既にプロトタイプの完成した日光個人曝露評価システムに関しては、本研究費で購入した分光放射装置などを使用して精度および妥当性の検証を実施した。この結果、本システムの高時間分解能、広レンジ性能、高帯域分解能が確認できた。また、作成した個々のシステム間における誤差が極めて小さいことから(変動係数3%未満)、フィールド測定を行うに十分な性能を有すると判断した。さらに本システムは、曝露光の波長帯域組成、強度、時間変動から、被験者の場所、行動を推定することも可能である。今後、より大人数での検証を経た後、職業や作業環境、業務内容の違いにおいて生じる紫外光およびBlue Lightの個人曝露量の推定を検討したいと考えている。 本課題に関連して、本年度3本の論文発表、4本の学会発表(うち一つは国際学会での発表)を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
3年計画の初年度として、計画通りに進捗している。日光個人曝露評価システムについては、精度、妥当性の検証を実施することができ、予想以上の結果を得た。対象者人数をより拡大してのシステムの検証を行う次のステップに進むことができる。3本の論文発表、4本の学会発表は、想定以上である。
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Strategy for Future Research Activity |
本課題は、現在進行形のコホート研究であり、アウトカム情報(要介護、入所、死亡等)の定期的な入手が重要である。フィールド地域とは10年超の信頼関係があり、また公式な委託契約も締結済みであることから、進捗に関しての不安はない。日光個人曝露評価システムについては、次のステップとして、対象者人数をより拡大してのシステムの検証を予定している.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初予定していた印刷費用および出張旅費が想定額を下回ったため、160,536円を次年度に繰り越した。来年度予定している訪問調査の費用の一部に充当する予定である。
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