2012 Fiscal Year Annual Research Report
文化変容の多層化に伴う性感染症流行拡大とその制御:共同体エフィカシー強化の効果
Project/Area Number |
24390164
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
中村 桂子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (00211433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清野 薫子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (10508336)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ヒトの移動 / 文化変容 / 共同体エフィカシー / 性感染症 / 外国人労働者 |
Research Abstract |
ヒトの移動、物流、情報ネットワークは急速に拡大しており、これらの影響を受けてヒトの疾病リスクが増大している。社会の変化と共に発生する文化変容に伴う疾病リスク、特に性感染症の罹患リスクの増大は多層的に発生し、急速に拡大している。社会の変化とともに発生する文化変容に伴う疾病リスク、特に性感染症の罹患リスクの増大は多層的に発生し、急速に拡大している。多層的な文化変容とこれに伴う疾病リスク増大の計測は、疾病流行を制御しようとする地域プログラムの開発に不可欠である。 平成24年度の研究では、ヨルダン国のAl-Hassan地区にある工業特区の11の工場労働者の就労1年以上の18歳以上の男性労働者3,313人から南アジアからの男性の外国人労働者223人および男性の国内労働者396人をそれぞれ無作為抽出して対象とし、社会的プロフィール、労働条件、ライフスタイル、文化変容適応度、主観的健康に関する質問紙調査、性感染症罹患状況検査、血球検査を行った。Chlamydia trachomatics IgA抗体価IgG抗体価者陽性割合はそれぞれ、外国人労働者6.3%、45.2%、国内労働者17.1%、41.0%、HBsウイルス抗原陽性者割合は外国人労働者0.8%、国内労働者3.9%、HIV陽性者は外国人、国内労働者共にいなかった。外国人労働者は国内労働者より長時間労働であり、主観的健康状態は外国人労働者の方が悪かった。異なる国籍の労働者が集まる工業特区での環境条件が多様な文化との接触の機会をもたらし、外国人労働者、国内労働者共に、Chlamydia trachomaticsの高い感染履歴と関係することが示唆された。 ヒトの移動、物流・情報ネットワークの拡大に伴う工場内の労働環境と、居住地域の環境の多様性を踏まえ、職場と地域単位による包括的な健康教育と健康管理を推進する手法を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ヨルダンにおける工場労働者の健康調査が予定以上に進捗し、調査の実施と検査結果の解析に加えて、「ヘルシーワークプレース」のガイドライン作成と労働者と家族を対象としたプログラムの検討まですすめることができ、当初の計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
ベトナム、カンボジアの外国人労働者、日本国内の外国人労働者の労働条件と健康課題について調査を行い、文化変容と疾病リスク増大の関係について分析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度の残余の基金と平成25年度の基金、補助金は、平成24年度の最後に検査を開始して平成25年度に完了した抗体検査実施の経費、ベトナム、カンボジアの調査旅費、論文投稿の経費として使用する。
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