2014 Fiscal Year Annual Research Report
17型コラーゲン発現制御による画期的水疱症モデルの作成と応用
Project/Area Number |
24390274
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西江 渉 北海道大学, 大学病院, 講師 (20443955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夏賀 健 北海道大学, 大学病院, 助教 (70645457)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 皮膚病理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、水疱性類天疱瘡(Bullous pemphigoid: BP)の自己抗原である“ヒト17型コラーゲン(COL17)分子”の発現を自在に制御可能なマウスを作製し、BPと表皮水疱症(Epidermolysis bullosa: EB)の病態メカニズム解明と新規治療法開発を行うことである。 平成26年度は、平成25年度に作製した3匹のヒトCOL17 cDNA-pTRE tightベクター発現トランスジェニックマウス(mRNAレベルではドキシサイクリン投与によってCOL17遺伝子の発現誘導は確認)と、ケラチン14プロモーター-Tet-on発現制御因子発現マウスを交配し、これらマウス皮膚から初代角化細胞を培養し培地中へドキシサイクリンを投与することでCOL17の発現制御が可能か検討した。その結果、ダブルトランスジェニックマウス由来角化細胞ではmRNAレベルではヒトCOL17遺伝子の発現を確認できたが、タンパクレベルでは発現は確認できなかった。ちなみにこれらマウスをCOL17遺伝子ノックアウトマウスとも交配したがドキシサイクリン投与によって後天的にヒトCOL17をマウス皮膚で発現誘導可能な個体は得ることは出来なかった。要因として、ヒトCOL17 cDNA-pTRE tightベクターがトランスジーンとして導入された部位の遺伝子発現レベルが低いことが予想された。現在、ヒトCOL17 cDNA-pTRE tightベクターとケラチン14プロモーター-Tet-on発現制御因子を同時に発現する新規ベクターを作製し、新たにトランスジェニックマウス作製を開始している。平成27年度は本マウスを用いた検討と、昨年作製したマウスへ高濃度のドキシサイクリンを投与した際のヒトCOL17発現誘導の可否等について、検討予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画書通りに遺伝子改変マウスを作製したが、トランスジーンの発現レベルが予想より低く新たにマウスを作製する必要が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
良好に遺伝子発現するマウスを得ることが最も重要であるため、トランスジーンを同時に発現する新規ベクターを用いマウス作製に着手している。
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