2013 Fiscal Year Annual Research Report
近接・一体型PET-MRIプローブ用MRI送受信コイルの開発
Project/Area Number |
24390295
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
小畠 隆行 独立行政法人放射線医学総合研究所, 重粒子医科学センター, チームリーダー (00285107)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | PET-MRI / コンパクト・一体型 / 機器開発 / MRIコイル |
Research Abstract |
当研究の目的は、臨床及びヒト研究に応用可能な近接・一体型PET-MRI プローブを開発するにあたって、PET・MRI 間のさまざまな干渉を低減できるMRI 送受信コイル部分の開発を行うことである。 2年目の25年度は、24年度に作成した調整用近接型PET-MRI用MRI送受信コイルを用いたPET・MRI間の干渉定量法を確立した。また、PET内装用シールドボックスに改良を加えて、PET・MRI間の干渉の低減を図った。さらに、26年度実施予定の品質チェックに向け、画像評価用ファントムを作成した。 PET・MRI間の干渉の定量化に関しては、MRIにおけるB0,B1の変化と渦電流で生じる二次磁界の定量化法を確立した。渦電流で生じる二次磁界の定量化においては、急速反転磁場下での信号取得における奇数・偶数回での位相差を画像化する新たな測定法も提案した。 上述の定量評価により、シールドボックス上での減衰の速い渦電流により生じる二次磁界が作成中のPET-MRI装置において干渉として問題になることが分かった。このため、シールドボックスの改良にあたっては、減衰の速い渦電流に関する干渉低減を目的に研究を行った。渦電流の流れる方向と垂直にシールドボックスにカットラインを入れることにより二次磁界の低減に成功した。 26年度実施予定の品質チェックに向けた画像評価用ファントムの作成では、PET-MRIにおいて干渉を受けやすいMRI撮像法である拡散強調EPI画像での評価を行うため、水異方性を有するファントム作成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調整用近接型PET-MRI用MRI送受信コイルを用いてPET・MRI間の干渉を定量化し、問題となる干渉要因の低減のため、シールドボックスの改良を行った。当初予定されていた25年度予定とほぼ合致する内容と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでのところ、計画通り進んでいるので、今後も着実に研究を進めていく。最終年度は、臨床向け近接・一体型PET-MRI用MRI送受信コイルの制作を手掛けるとともに、安全性・安定性の評価を行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
シールドボックス周辺機器制作にかかわる予算執行が、当初予定より遅れたため、繰り越しとなった。 予定通り、シールドボックス周辺機器制作に使用する。
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Research Products
(7 results)