2015 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌の血管内皮増殖因子関連マイクロRNAの同定と抗VEGF療法感受性予測への応用
Project/Area Number |
24390301
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 史顕 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20467426)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸井 雅和 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10207516)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 乳がん / VEGF / microRNA / NRP1 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでこの研究は、bevacizumab投与による乳癌細胞側のmicroRNAの変化を明らかにしようとしてきたが、再現性のある細胞のphenotypeの変化やmicroRNA発現変化を捉えることができなかった。そこで、より根本的にVEGFをknockoutしたMDA-MB-231細胞をCRSPR-Cas9システムで作成した。すると、231-VEGF-KO細胞は野生型231細胞(231-WT)に比べて、1)紡錘形からより円形に近い細胞形状に変化(細胞周囲長の減少、p<0.05)、2)細胞migration能の減少(p<0.05)の変化を認めた。この変化はbevacizumab投与では得られなかったphenotypeであった。 bevacizumabはVEGFのVEGFR結合ドメインを阻害する抗体として作成されているが、NRP1/2結合ドメインはVEGFR結合ドメインとは異なるため、231細胞はVEGF刺激をNRP1/2由来で受けていると考えた。そこで分泌されたVEGFをトラップするsoluble NRP1を発現する231細胞を作成すると、231-VEGF-KO細胞と同様のphenotypeが認められた。 ここで、この231-WT細胞、231-VEGF-KO細胞、231-sNRP1細胞、231-bevacizumab暴露細胞の遺伝子発現をマイクロアレイで解析し、ARHGAP17が231-VEGF-KO細胞、231-sNRP1細胞で発現亢進していることを認め、また231-VEGF-KO細胞のARHGAP17をsiRNAでノックダウンさせると細胞の形態と細胞運動能がrecoverされるデータを得ている。 総合すると、231細胞ではVEGFからNRP1/2を通じてシグナルを得て、ARHGAP17の発現抑制を介して紡錘形の細胞形態と高度の細胞migration能を得ていることが判明した。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)