2012 Fiscal Year Annual Research Report
次世代大動脈瘤診断治療法の開発:細胞外マトリクス分子による病態制御機構の解明
Project/Area Number |
24390302
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
吉村 耕一 山口大学, 医学系研究科, 准教授(特命) (00322248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻野 均 東京医科大学, 医学部, 教授 (60393237)
今中 恭子 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (00242967)
青木 浩樹 久留米大学, 循環器病研究所, 教授 (60322244)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 大動脈瘤 |
Research Abstract |
本研究の目的は、細胞外マトリクス蛋白デコリンとペリオスチンによる大動脈瘤病態制御機構を分子生物学的手法により新規に解明し、これらを治療標的分子あるいは病態マーカー分子として活用することにより革新的薬物療法の開発を行い、実用化に繋げることである。より具体的には、 1.大動脈瘤病態マーカー分子としてのデコリンとペリオスチンの意義と実用性を検討し、 2.大動脈瘤分子病態に関わるデコリンとペリオスチンの機能を解明し、治療標的分子としての有用性を検討する。そのために本年度は以下の4つの研究計画を実施した。 【ヒト大動脈瘤組織中のデコリン・ペリオスチン解析】ヒト腹部大動脈瘤壁の主に病変活動性が高い部位で、ペリオスチンの発現が亢進していることを明らかにした。 【ステントグラフト治療前後の患者血中デコリン・ペリオスチンの変動解析】ヒト大動脈瘤ステントグラフト治療前後でデコリンとペリオスチンの血中濃度の変動を解析するため、症例を登録し血液サンプルを採取し保存した。またELISA法による解析実験系を確立した。 【培養細胞におけるデコリン・ペリオスチンの機能解析】培養平滑筋細胞を用い、メカニカルストレス刺激によりペリオスチンの発現が亢進することを明らかにした。 【マウス大動脈瘤モデルにおけるデコリン・ペリオスチンの変動解析】マウス大動脈瘤モデルにおいて、病変が進展する時期に一致してペリオスチンの発現が亢進することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【ステントグラフト治療前後の患者血中デコリン・ペリオスチンの変動解析】のための症例登録は当初見込みよりも早めに進行中であり、その他の計画は概ね当初計画通りに実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度ならびに平成26年度は、当初計画通りに実施できる見込みである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
分担者に配分した基金分の一部に未使用額が生じたが、臨床血液サンプルの採取と管理を平成25年度以降も継続して担当する分担者であるので、未使用額は平成25年度中に使用する。なお、分担者の計画は当初予定に遅れること無く実施できている。
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