2013 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌集学的治療におけるグレリンによる包括的支持療法の検討
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24390314
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
土岐 祐一郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20291445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧口 修司 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00301268)
宮田 博志 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80362713)
黒川 幸典 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10470197)
宮崎 安弘 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00571390)
高田 晃宏 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60597483)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | グレリン / 支持療法 / 抗炎症作用 / 上部消化管手術 |
Research Abstract |
(1.) 化学療法の副作用軽減を目的とした研究では、化学療法を施行する食道癌患者に対するグレリンの臨床効果に関するランダム化第II相臨床試験について、平成24年度に論文報告を行った。(Hiura Y, et al. Cancer, 2012) (2.)グレリンの抗炎症作用評価を目的とした研究では、食道癌術後におけるSIRS期間短縮を目指した合成グレリン投与の第I相臨床試験を施行し、症例集積、データ解析が終了した。結果は、グレリン投与群で術後SIRS期間が有意に短縮し、術後のCRPの上昇が抑制された。また、投与方法の検討では炎症遷延の防止を目的としたグレリン投与は高容量単回投与より低容量持続投与の方が効果が高いことが示唆された。以上の結果をまとめ、現在論文投稿中である。また、これらの結果に基づき、食道切除胃管再建術後早期におけるグレリン投与の臨床効果に関するランダム化第II相試験を計画し2012年4月より開始した(UMIN 7077)。グレリン持続投与20例、非投与20例のランダム化試験で、今年度も引き続き症例集積中である。今後、臨床試験の研究結果の公表、論文化を予定している。 (3-1. 3-2.)グレリン低下に起因する上部消化管術後の体重減少、食欲低下に対するグレリン投与研究では、術後1年以上経過した患者においてもグレリン投与が有効であることを証明することを目的とし、胃切除後、食道切除後、それぞれ臨床試験を開始した。胃切除後については症例集積、データ解析を終了した。グレリン投与により、食事摂取カロリーと体重の増加を認め、グレリン投与の有効性を確認できた。以上の結果をまとめ、現在論文投稿中である。また、食道切除後については現在症例集積中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究(1.)化学療法の副作用軽減→① 研究(2.)手術時における抗炎症作用→② 研究(3.)消化器癌支持療法→② 研究(1.)は全症例の登録・データ解析が終了し論文報告済である。研究(2.)は、第I相試験は全症例の登録・データ解析が終了し現在、論文投稿中である。第II相試験は症例登録中であり、今後論文報告を行う予定である。研究(3.)は、胃切除患者は症例登録・データ解析が終了し、現在論文投稿中である。食道切除患者は症例登録中であり、今後論文報告を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のところ、臨床研究を中心に現在、研究成果も出ており、倫理委員会の承認を受けた 臨床試験は着実に進んでいる。研究推進の障壁はなく引き続き、症例を集積し、予定通りに研究を進める。今後の研究費においても症例集積とともに検体解析など予定通りの支出となる見込みである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度に必要な物品を全て購入したため。 来年度に必要な物品を購入するため。
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Research Products
(9 results)