2013 Fiscal Year Annual Research Report
高分子ナノミセルによる悪性脳腫瘍への効率的なドラッグ・遺伝子デリバリー
Project/Area Number |
24390340
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
稲生 靖 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (50372371)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 一則 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00130245)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 脳腫瘍学 / ドラッグ・デリバリー |
Research Abstract |
(研究の目的)本研究では高分子ナノミセルを抗癌剤のデリバリーシステムとして使用し、難治疾患である悪性脳腫瘍を対象として局所集積効果の増強と全身毒性の軽減を検証する。従来のpassive targetingに関して、粒子系の最適化や血管透過性を修飾する薬剤の併用により効果の向上を目指す。Active targetingとして近年開発されてきたリガンド搭載型ミセル、物理刺激解離型ミセル(pH、放射線、光、超音波)に関しては、血液脳関門の存在する悪性脳腫瘍における効果をin vivoモデルで検証し、得られた知見から脳腫瘍の治療により適した機能性ミセルの開発を行う。さらに、プラズミド内包ミセルによる遺伝子導入も併用し、ミセルの到達した局所の微小環境を変化させることで、より優れたミセルの集積性や抗癌活性を達成すべく、血管透過性関連遺伝子、サイトカイン遺伝子などの比較検討を行う。ウイルス療法におけるウイルスのデリバリーへの応用についても開発研究を行う (平成25年度の実績)平成24年度に得られた結果をもとに、研究を引き続き推進した。具体的には、cRGDリガンド搭載ミセルを中心に、その有効性を示すための動物実験を行った。そのほか、医科学研究所における研究を効率的に進めるために必要な所内手続等を引き続き実施し、完了した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画のうち、リガンド搭載型ミセルについては、結果をまとめ論文発表した。遺伝子デリバリーについての実験については本年度はウイルスそのものの効果についておもに実験を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年度の研究成果を踏まえ、次年度も引き続き研究を遂行する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
年度末3月次の研究進行状況の都合により、少額の残額が生じた。 次年度も平成25年度とほぼ同等の予算規模での研究を計画する。本年度の予算に小額の残額が生じたが、次年度予算に繰り入れて研究を遂行する。
|
Research Products
(2 results)
-
[Journal Article] Cyclic RGD-linked polymeric micelles for targeted delivery of platinum anticancer drugs to glioblastoma through the blood-brain tumor barrier2013
Author(s)
Miura Y, Takenaka T, Toh K, Wu S, Nishihara H, Kano MR, Ino Y, Nomoto T, Matsumoto Y, Koyama H, Cabral H, Nishiyama N, Kataoka K.
-
Journal Title
ACS Nano
Volume: 7
Pages: 8583-8592.
DOI
Peer Reviewed
-