2012 Fiscal Year Annual Research Report
婦人科癌における末梢血中腫瘍細胞からの遺伝子変異及びトランスクリプトームの解析
Project/Area Number |
24390378
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
井上 正樹 金沢大学, 医学系, 教授 (10127186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
京 哲 金沢大学, 医学系, 講師 (50272969)
高倉 正博 金沢大学, 附属病院, 助教 (20313661)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 末梢血中腫瘍細胞 / アデノウイルスベクター |
Research Abstract |
1、テロメラーゼ特異的増殖型GFP発現型アデノウイルスベクターを用いた末梢血中腫瘍細胞(CTC)の検出本法では感染させるウイルス濃度を上げるとがん細胞の感度は上昇するが白血球への非特異的ウイルス感染によるGFP発現の増加が避けられないという問題点があったが、白血球共通抗原CD45の標識を加えることで、GFP陽性かつCD45陰性細胞をCTCとして明確に区別できるようになった。 この改良により特異度が高まると共にウイルス濃度を上げることが可能になり、検出感度も高くなり、システムの有効性がかなり向上した。また観察者の経験に左右されずに客観的にCTCを判定できるようになった。これらの検出方法を応用して、本学倫理委員会の承認ならびに被験者のインフォームドコンセントのもとに婦人科癌患者の血液を用いたCTC検出実験を行った。対象は子宮頚癌、子宮体癌、卵巣癌患者であり、30~50%程度の検体でCTCが検出された。CTCの消長は治療の効果と優位に相関しており、治療効果マーカーとなりうることが明らかになった。 2、CTC単離方法の確立 ナノリットル単位でのマニュピレーションが可能なPicoPipet^[○!R]にて蛍光顕微鏡下でのGFP陽性細胞の単離に成功した。子宮頸がん患者において回収されたCTCからHPV遺伝子の増幅に成功した。これは原発巣と同型のHPVであり確実に末梢血から腫瘍細胞を回収できていることを示す重要なデータであり、本法の有用性を示すものと考えられた。
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[Journal Article] Circulating tumour cells detected by a novel adenovirus-mediated system may be a potent therapeutic marker in gynaecological cancers.2012
Author(s)
Takakura M, Kyo S, Nakamura M, Maida Y, Mizumoto Y, Bono Y, Zhang X, Hashimoto Y, Urata Y, Fujiwara T, Inoue M.
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Journal Title
Br J Cancer
Volume: 107
Pages: 448-454
DOI
Peer Reviewed
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