2013 Fiscal Year Annual Research Report
鼻性NK/T細胞リンパ腫に対するEBウイルス・腫瘍増殖分子標的治療の基盤的研究
Project/Area Number |
24390385
|
Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
原渕 保明 旭川医科大学, 医学部, 教授 (80208686)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高原 幹 旭川医科大学, 医学部, 講師 (50322904)
岸部 幹 旭川医科大学, 医学部, 助教 (80447101)
小林 博也 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90280867)
駒林 優樹 旭川医科大学, 医学部, 助教 (40548864)
熊井 琢美 旭川医科大学, 医学部, 助教 (00596306)
上田 征吾 旭川医科大学, 医学部, 助教 (90447102)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 頭頸部外科学 / 悪性腫瘍 |
Research Abstract |
1. 本疾患細胞株がc-Metを発現し、リガンドであるHGFを分泌している事を見出した。腫瘍組織においてもc-Metが高発現しており、患者血清においては、健常人の血清と比較し有意にHGFが高発現していることを認めた。またHGF、抗c-Met抗体存在下での細胞増殖能の検討によりHGFがオートクライン的に細胞増殖に関与する事が示された。c-Metが癌免疫療法の有用な腫瘍抗原になりうると考え、CD4陽性ヘルパーT細胞(HTL)を誘導可能なc-Metペプチドの検索を行い、複数のペプチドを同定した。このうち複数のHLA-DRに結合可能なpromiscuousなペプチドを用いて樹立したHTLクローンは、本疾患細胞に対し高い抗腫瘍効果を有することを明らかにした。 2. ケモカインアレイ解析を行い、本疾患細胞にTARCおよびMDCが高発現している事を見出した。ELIZAの結果、TARC、MDCは患者血清においても高発現していた。また、TARC、MDCの受容体であるCCR4が本疾患細胞に高発現している事を認めた。さらに抗CCR4抗体を用いたcytotoxic assayの結果、抗CCR4抗体が本疾患細胞に対してADCC活性を有する事を明らかにした。 3. microRNAアレイ解析を行い、本疾患細胞株において複数のEBウイルスmicroRNAが高発現している事を見出した。このうちBART22は、腫瘍組織においても高い発現を認めた。TargetScanを用いた検索によりBART22の標的候補遺伝子として癌抑制遺伝子PDCD4が抽出された。レポーターアッセイの結果、PDCD4がmiR-BART22の標的遺伝子である事が示唆された。PCRにて腫瘍組織においてPDCD4が発現低下しており、さらに本疾患細胞にBART22インヒビターを核酸導入することによりアポトーシスが誘導されることを明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画における昨年度の目標は、ほぼ達成されていると考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成24、25年度に行った研究の継続と平成26年度の研究計画に沿って研究を進行していく。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
遺伝子導入関連試薬、合成核酸および抗体等の試薬が昨年度購入分で賄うことができたため。 次年度繰越金は、マウス実験関連試薬、機器の購入に使用する。
|
Research Products
(10 results)