2012 Fiscal Year Annual Research Report
看護職員の職業移動と心理社会的/経済的要因に関する縦断的研究
Project/Area Number |
24390475
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
朝倉 京子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00360016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富永 真己 兵庫医療大学, 看護学部, 准教授 (40419974)
渡邊 生恵 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30323124)
佐藤 みほ 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30588398)
朝倉 隆司 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00183731)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 看護職員 / 職業移動 / 心理社会的要因 / 経済的要因 |
Research Abstract |
本研究は、大規模な縦断的調査を日本国内各地から得たサンプルで実施することで、看護職員の職業移動の実態と、職業移動と心理社会的要因/経済的要因との因果関係を明らかにすることを目的としている。この研究成果は、看護職員の定着促進と魅力的な職場環境づくりのための制度改革に貢献する提言作成に役立て、将来のより大規模なパネル調査を導く科学的根拠を提示することに貢献する。 平成24年度は、(1)職業移動に関わる心理社会的/経済的変数の探索と決定、(2)変数を測定するための尺度の開発/翻訳、(3)データを収集するためのシステム開発の準備、(4)協力病院への依頼、を実施した。これらを実施するために東京都内での5回にわたる会議、および適宜のメール/電話会議を実施した。 上記(1)については、国内外の文献の検討、研究代表者らが過去に行った調査の再分析、および度重なる議論を重ね、変数を決定した。(2)については、2つの尺度を検討した。まず研究代表者らが3年前から開発を手掛けてきた看護師の専門職的自律意識の信頼性と妥当性を確認した。次に、米国で開発された職業コミットメント尺度の翻訳を行い、その妥当性を検討し、ワーディングの見直しを行った。(3)データの収取方法について検討し、紙媒体の調査票での回答とインターネット上での回答という2つの方法を採択することに決定した。そのため、複数のシステム開発会社と打ち合わせを行い、倫理的かつ合理的なシステムの開発が可能な企業を選定した。(4)については、全国に系列病院をもつ某医療法人に調査の依頼を行い、内諾を得た。さらに、この系列病院のうち、西日本エリアにあり、かつ選定条件に合致する病院の全看護職員を対象とすることで、内諾を得た。 平成25年度は倫理審査を受審し、その後、システム開発や調査票の印刷等の調査実務を行った後、ベースライン調査を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、倫理審査を平成24度内に実施する予定だったができていない。ただし、25年度初頭には倫理審査を受審できる予定である。当初、計画になかったインターネット調査でのデータ収集を組み込んだために手続きが少々遅れているという実態はあるが、インターネット調査を導入することで、対象者の負担を軽減し合理的なデータ収集ができると期待されるため、全体としての達成度は良好である。
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Strategy for Future Research Activity |
インターネット調査の導入という当初の計画にはなかった変更をしているが、24年度内にシステム開発と予算の目途を立てられている。今後は、ベースライン調査、および第一回、第二回追跡調査を実施するために、事前に起こりうる不測の事態を想定しながら準備を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
システム開発費を計上することが必要となったため、今年度の基金を節約して次年度に繰り越し、この経費でシステム開発を行う。その他の支出は、当初の計画通りである。
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Research Products
(2 results)