2014 Fiscal Year Annual Research Report
集団感染予防のための環境を汚染しない陰部洗浄とおむつ交換技術の開発
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24390484
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
土田 敏恵 兵庫医療大学, 看護学部, 教授 (10461170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹田 千佐子 兵庫医療大学, 看護学部, 教授 (10148273)
山川 みやえ 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (80403012)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 陰部ケア / 皮膚保護 / 拭き取りやすさ / 細菌汚染 |
Outline of Annual Research Achievements |
療養病床施設および老人介護福祉施設でおむつを装着し排便管理を受けている44名を対象に、平成25年度の研究結果から考案した陰部ケア法について臨床で評価することを目的に介入研究を実施した。まず各施設で行っている陰部洗浄法を介入前とし、実施者・対象者・対象者周囲の環境の細菌汚染状況(腸内細菌群の培養検査)と実施者による主観的評価(10㎝VAS)について測定した。次に新しい陰部ケア法を導入し介入後として、同様の項目について測定し比較した。 44名のうち、インフルエンザによる研究中止2名、死亡による研究中止1名、細菌培養検査ができなかった4名を除外した37名を分析対象とした。平均年齢は78.9歳でおむつ装着理由は全員が尿・便失禁であった。31名に股関節や膝関節等の身体可動制限が、32名に認知機能に障害があった。陰部ケア実施中に対象者が大声で叫んだり(介入前:27%vs介入後18.9%P=0.453)嫌そうな素振りをする割合(48.6% vs 40.5%p=0.579)は、介入前後で差はなかった。実施者による評価では、ケアの時間はかからない・便の拭き取りやすさ・対象者への身体的負担のなさ・対象者周囲の汚染の少なさ・実施困難感について介入後の方が有意に評価が高かった。腸内細菌群による汚染では、対象者の大転子部と尾骨部における陰部ケア後の細菌検出数が、介入後の方が少ない傾向にあった。 しかし、分析除外件数が多く、目標対象者数に到達していないため、平成27年度も継続してデータを収集する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究対象施設におけるインフルエンザウイルスによる集団感染およびノロウイルス(疑い)流行と研究対象者の死亡等により、研究対象者の除外並びに研究継続が不可能となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を1年延長し、研究対象者を更に募集する。また、データ収集を8月頃より開始し、インフルエンザやノロウイルスの流行時期にかからないようにする。
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Causes of Carryover |
研究対象者数が予定していた人数よりも下回り、旅費及びケアに使用する物品の購入と細菌培養検査に関する物品の支出が減少したため、未使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
新たな研究対象者を募集し、ケア及び検査等に関する費用に充当する。
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