2013 Fiscal Year Annual Research Report
中国内蒙古自治区における新たな経済主体の展開と環境への影響に関する地理学的研究
Project/Area Number |
24401004
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
関根 良平 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (90333781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
境田 清隆 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (10133927)
大月 義徳 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (00272013)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 中国 / 内蒙古自治区 / 地理学 / 環境調和型農林水産業 / 国土保全 / 農民専業合作社 / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
平成25年度は8月下旬以降に研究代表者・研究分担者および連携研究者計5名および研究協力者2名が現地に渡航し、呼和浩特市周辺地域、錫林郭勒盟錫林浩特市周辺地域を対象として研究を進めた。特に、内蒙古自治区錫林郭勒盟錫林浩特市にて1件、呼和浩特市武川県にて1件、呼和浩特市サイカン区にて1件の農民専業合作社を新たな事例として聞き取り調査を実施することができた。 1990年代後半の農地/草地分割以降、家族経営を中心として個別により高い所得形成を目指し、環境の脆弱性や大企業による流通・販売部門の影響の強化等の理由でその伸びが期待出来なくなるなかで、合作社のような地域資源を基盤とした農民主体の動きでもある新たな経済主体が販売ルート開拓とその維持などに一定の経済的な効果をもたらしたことが改めて確認できた。それに加えて、いずれの事例においても、地域資源である農地の集約と労働力確保を合作社が担い、販売戦略や資金調達、技術導入に関してはほぼ同時に設立される会社(公司)組織が担うという機能分担がみられ、立ち上げに成功している合作社は地域の農民が主体的・主導的な立場にない場合が多いことも明らかとなった。マーケティングや金融部門を担う会社組織がない錫林郭勒盟錫林浩特市の牛の干肉を販売する合作社の事例では、牛の生肉販売価格の上昇や同業他社の乱立のなかで販売不振に陥り、結果として一時的な資金獲得のみに目的が矮小化している特徴を明らかにすることができた。 同時にこの地域では、土地利用および地形条件の変化に関するデータの収集を継続して実施している。特に、上記のような土地利用の集約化とガリー形成など地形的変動との関係性や、地温および土壌水分量データとの比較検討し、気温と草原量の関係に関するメカニズムを解析することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
とくに農民専業合作社について調査可能な新たな事例にアプローチすることが達成された。継続的にモニタリングしている事例地域についても引き続き調査可能な状況を維持することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
近年、日本との外交関係の問題などを契機として、特に測量を伴うような地形学的調査や気象データの収集と公表には慎重な対応が求められる。また、市民によるデモなど情勢が不安定な時期・局面に遭遇する可能性が高まり、本研究の調査においてもそれまで友好的であった村の役人が反日的な姿勢に転じるといった局面に遭遇している。この点に特に留意し研究を推進する必要がある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
旅費のうち航空券の価格が想定より安価であった 旅費に充当する
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Research Products
(4 results)