2014 Fiscal Year Research-status Report
インド東海岸ゴダバリ・クリシュナデルタにおける遺跡分布と地形
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24401005
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
久保 純子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (90275967)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | インド / 国際研究者交流 / 平野地形 / ボーリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はインド東海岸に注ぎ、半島部最大の流域面積を持つゴダバリ川、および隣接するクリシュナ川下流デルタ地域を対象として、完新世における平野の地形形成過程を明らかにすることを目的とする。 本研究をすすめるため、アンドラプラデシュ州のアンドラ大学(ビシャカパトナム市)工学部ジオエンジニアリング教室のナゲシュワララオ(K. Nageswara Rao)教授、ならびに理学部地理学教室のヘママリニ(B. Hema Malini)教授、産業技術総合研究所(つくば市)の齋藤文紀博士、東京大学(現・土木研究所)の南雲直子博士らの協力を得た。 2014年度は前年度までの調査結果にもとづき、アンドラ大学で保管しているボーリング試料の分析を引き続きすすめ、年代測定や堆積物・化石の分析、同定を依頼した。中でも、ゴダバリ・クリシュナデルタの間に位置するコレル湖におけるボーリングコア(DPコア)について、(早稲田大学の研究助成とあわせ)4点の年代値を測定し、2013年度の4点とあわせて詳細な堆積環境・年代復元を行いつつある。 2015年3月の現地調査では、アンドラ大のナゲシュワララオ教授、ならびにアンドラプラデシュ州高等教育評議会副議長のビジャヤプラカシ(P. Vijaya Prakash)教授の協力を得て、ゴダバリデルタの遺跡数か所を訪れ、地形や露頭観察、試料採取を行った。また、ビジャヤプラカシ教授よりゴダバリ・クリシュナデルタにおける遺跡の現状について説明をいただいた。また、アンドラ大学で保管しているボーリング試料(APコア)について、新たに記載・試料採取等を行った。 以上の成果をもとに、2015年7-8月に名古屋で開催される国際第四紀研究連合(INQUA)大会に、ナゲシュワララオ教授、ヘママリニ教授、ビジャヤプラカシ教授らと連名で計3本の発表原稿を投稿し、受理された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)アンドラ大学のナゲシュワララオ教授らとともに、アンドラ大学で保管しているボーリング試料の記載、分析を行った。 2)2015年3月にゴダバリ・クリシュナデルタの現地調査をおこない、遺跡と地形の関係についての観察や試料採取を行った。 3)ゴダバリデルタの形成過程に関する論文をナゲシュワララオ教授らとともに国際誌Paleo(PPP)に投稿した。 4)2015年7~8月開催のINQUA(国際第四紀研究連合)名古屋大会で成果を発表するため原稿を投稿し受理された。
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Strategy for Future Research Activity |
1)これまでのアンドラ大学保管ボーリング試料の記載・分析結果、ならびに2015年3月のゴダバリ・クリシュナデルタの調査結果をまとめ、2015年7-8月に名古屋国際会議場で開催されるINQUA(国際第四紀研究連合)大会でアンドラ大のナゲシュワララオ教授らとともに発表を行う。このためアンドラ大のナゲシュワララオ教授、ヘママリニ教授を日本に招聘する。 2)ゴダバリ・クリシュナデルタの遺跡分布と地形に関する論文を学術誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
ボーリング試料の分析経費の一部を早稲田大学から支給されたため、一部を総額が少なくなる2015年度に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
年代測定経費ならびにインドの研究者招聘に使用
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Research Products
(6 results)