2012 Fiscal Year Annual Research Report
世俗化する欧州社会における看取りの思想的な拠り所の究明
Project/Area Number |
24401017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
竹之内 裕文 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (90374876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜渦 辰二 大阪大学, 文学研究科, 教授 (70218527)
浅見 洋 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (00132598)
諸岡 了介 島根大学, 教育学部, 准教授 (90466516)
伊達 聖伸 上智大学, 外国語学部, 准教授 (90550004)
坂井 さゆり 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40436770)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 看取り / 世俗化 / 医療化 / 欧州社会 / 思想基盤 |
Research Abstract |
平戒24年度は、主として、年3回開催した国内の研究会を通じて、共同研究の地盤を固めた(国内旅費は主に、そのための旅費として支出した)。本研究は「欧州社会」を対象とするが、「世俗化」の動向に応じて、それは多様な形態をとると考えられ、これに見合った慎重なアプローチが求められるからである。そこで、研究課題に適った欧州社会の見取り図を描くため、次の手続きを踏んだ。 すなわち、まず第1回研究会では、研究代表者が「看取り」を主題化する問題背景とともに、一年間の在外研究(2011年4月-2012年4月)の研究成果に基づき、欧州の専門家との討論や文献研究を通じて得られた展望(欧州の基本動向、調査対象候補となる機関・専門家など)を示した。そのうえで3名の研究分担者が、これまでの研究成果に基づき、それぞれの専門分野のパースペクティブから欧州社会における看取りの現状と課題について展望を示した。また第2回研究会では、引き続き3名の研究分担者が、これまでの研究成果に基づき、それぞれの専門分野のパースペクティブから欧州社会における看取りの現状と課題について展望を示した。さらに第3回研究会では、北欧を代表するケア学研究者であるKarin Dahlberg氏を迎え、講演を通して研究遂行に必要となる知見を提供してもらった。なおこれら3回の研究会には、1名の連携研究者と2名の研究協力者(国内)も招き、活発な討議により共同研究の精確な方位を定め、調査項目を絞り込んだ。 また、これと並行して、欧州の研究協力者や関係機関・団体とのコンタクトを通して、最新の情報を入手し、現地調査にむけて準備を進めてきた。研究分担者のうち、浅見洋と諸岡了介が先行調査のため欧州に渡航した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度に開催された3回の研究会を通して、「世俗化」についての共通理解が獲得された。これに基づき平成25年度以降は、「世俗化」の表出とそれが終末期ケアに及ぼす影響を具体的に見定め、さらに世俗化の中での看取りの思想的な拠り所に迫っていくことになる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者の竹之内裕文は、平成24年度中に渡欧できなかったため、平成25年度中に渡欧する。また分担研究者の諸岡了介は、平成24年度の渡航に際して当科研の旅費を使用しなかったため、本格的な調査のため、当科研の海外旅費を使用して平成25年度中に渡欧する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前述の通り、研究代表者の竹之内裕文と研究分担者の諸岡了介が、当科研の海外旅費を使用して平成25年度中に渡欧する予定である。
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Research Products
(30 results)