2015 Fiscal Year Annual Research Report
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24401029
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
八尾 隆生 広島大学, 文学研究科, 教授 (50212270)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | タインホア集団 / 墓誌 / 碑文 / 家譜 / 開国功臣 / 勅封 / タインホア省図書館 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は夏に研究協力者一人を帯同してフンイエン省及びタインホア省にて調査を行った。まずハノイ国家大学ヴェトナム学院にて研究打ち合わせ、情報交換の後、フンイエン省博物館に赴き、功臣に関する情報を得た後、功臣尹弩の子孫宅に赴き、族譜の入手に成功した。またハノイ市との境にあるニュクイン県でも15世紀の武臣と思われる者の墓誌を発見した。 ついでタインホア市に移動し、省文化局に赴き、同じく今年度の調査計画を討議した。なお図書館はいよいよ新館の落慶式が近づいているとのことで、今年度の史資料整理は困難であることが判明した。 よって現地調査に調査日をすべて充て、タインホア市以南のティンザ、クアンスオン両県及び新しく碑文の情報の入ったトスアン県で現地調査を行った。調査方法は今までと同じく、黎朝開国功臣の子孫の住まいを訪問し、祠堂に保存されている家譜などを調査させていただき、家譜の由来や支派の現状をヒアリングするスタイルをとった。 計1週間ほどの調査で、3人の功臣の新たな史資料、新出碑文1基(16世紀のものらしいが功臣黎文霊の子孫のものと思われる)の情報を入手できたほか、15世紀に同省内で行われた5代皇帝聖宗による屯田所の位置比定も試みた。屯田所はタインホア市の北にも存在情報があり、来年度の調査対象に加える予定である。 最後に、過去3年度分(H24~26年度))の研究調査結果を「中間報告書」として冊子にまとめ、関係機関などに配布した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
省図書館での作業は4年で終わる見通しであったが、図書館の改築作業が完成し、現在史資料の移動中で、昨年度やる予定であった史資料の電子化作業及び目録の完成ができず、28年度に持ち越しとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
図書館での作業に関しては夏に研究代表者が協力者一人を帯同して、追加業務を行い、ハノイ国家大学を介して図書館およびその管轄機関であるタインホア省文化局と、我々が作成した史資料目録のネット上での公開につき折衝を行う(個人情報漏泄などには抵触しない)。 現地調査に関しては順調に進んでおり、上記の図書館での作業の後、タインホア市内の史跡を調査し、冬には沿岸部のハチュン県、ガソン県、ハウロク県、ホアンホア県の各史跡計20箇所余りをまわり、これによりタインホア省内でのタインホア集団関連の史跡訪問は予定通り完結する。
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Research Products
(12 results)