2014 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシア・チタルム川流域における節水対策の補償に関する研究
Project/Area Number |
24402003
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
白川 博章 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (50393038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 貢士 茨城大学, 農学部, 准教授 (20420226)
本間 香貴 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (60397560)
牧 雅康 東北工業大学, 工学部, 講師 (50375391)
本郷 千春 千葉大学, 環境リモートセンシング研究セン, 准教授 (20272354)
東 修 広島大学, 国際協力研究科, 准教授 (70464154)
遠藤 尚 高知大学, 人文社会・教育科学系, 助教 (40532156)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | PES / インドネシア / 灌漑用水 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は過去2年間の調査結果を踏まえ、チタルム川流域を対象として、農業用水の節水ポテンシャルを定量的に評価し、都市から農村への節水に対する補償(環境サービス支払い:PES)の可能性を検討した。 第1に農業用水の節水ポテンシャルについては、以下の点が明らかになった。水資源が不足しがちな乾季終盤において、水田作を制限することにより約9m(m3/s)から14(m3/s)の水資源が下流域に供給される結果となった。インドネシアにおける一人当たりの水使用量はおよそ180(L/day/人)であり、1(m3/s)の水でおよそ50万人が暮らせることを考えると、この節水効果は十分に大きいと考えられる。現在、ジャティルフルダムから首都ジャカルタに16(m3/s)の水が送られている。これは800万人分の生活用水に相当し、ジャカルタ上水使用の80%を供給していることになる。今回は差を明確にするため上流域の全ての水田に休耕の条件を課したが、例えば、日本におけるコメの生産調整のように、ある一定割合の減反率を各灌漑地区に割り当てることにより、乾季に1~2(m3/s)の用水を生み出すことは可能であると考えられる。その際には農家の農業収入が減少するため減収保証が必要となるが、受益者である都市住民に対して用水使用量として課金することにより、上流と下流でのWinWin関係を築くことが重要であると考えられる。 第2に農家による制度の受容性については以下の点が明らかになった。試験的にPESが実施されているチタルム川上流部のレンバンで調査したところ、プロジェクトへの参加については社会的なつながりが経済的要因よりも重要であるが、プロジェクトを継続的に実施するかどうかは経済的要因が大きいことが分かった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)