2013 Fiscal Year Annual Research Report
太陽活動極大期、木星磁気リコネクションをハワイ高高度観測施設からとらえる
Project/Area Number |
24403009
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
佐藤 毅彦 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (10297632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 正樹 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (30242811)
鍵谷 将人 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (30436076)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 木星磁気圏 / オーロラ / 太陽風 / リコネクション / 赤外線観測 |
Research Abstract |
平成25年度には、ハレアカラ山頂の口径50cm望遠鏡(SOLAR-C、天文学研究所の施設)に本研究の主機材である赤外線カメラNIIHAMAを持ち込み、装着した。まず、前年度末に日本へ持ち帰ったNIIHAMAカメラの改修(フィルターの一部入れ替え、検出素子の問題の解決)を行った。それと並行し、SOLAR-C望遠鏡へ取り付けるためのアタッチメントの製作、望遠鏡の主焦点からカメラまで光を導くためのリレー光学系の設計を実施。すべての部材が揃ったところで、再びハワイへ装置一式を輸送した(11月下旬)。 カメラの望遠鏡への装着、リレー光学系による結像は想定どおりの良好な結果となり、ファーストライト観測を成功させることができた。金星、木星の赤外線画像の取得に成功している(12月~平成26年2月)。波長2ミクロン程度までは良い結果であったが、波長3.4ミクロンについては改修が必要なことも判明した。「カメラ周辺の常温物体からの熱赤外線放射の入力が大きく」3.4ミクロン観測の性能は低下しており、それを軽減する改修を平成26年度に予定している。 また、マウナケア山頂すばる望遠鏡を用いての木星オーロラ観測もプロポーザルが採択され実施することができた(平成26年2月)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初NIIHAMAカメラ装着を想定していたHoku Kea望遠鏡(マウナケア山頂)が稼働しないことにより遅れていた本研究であったが、望遠鏡をSOLAR-C(ハレアカラ山頂)へと変更しそれへの装着と観測開始を急いだ結果、本来のスケジュールまでリカバーすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に明らかとなった「周囲からの熱雑音」問題を解決し、最高のパフォーマンスで最終年度の木星オーロラ観測を実施する。平成26年いっぱいは「ひさき」衛星のノミナル運用期間に入っているため、赤外線・紫外線の同時観測、それによる木星磁気圏と太陽風の相互作用メカニズム解明に取り組んでゆく。
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Research Products
(2 results)