2012 Fiscal Year Annual Research Report
白亜紀OAE2における海底溶存酸素のグローバル・シーソー振動の解明
Project/Area Number |
24403012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長谷川 卓 金沢大学, 自然システム学系, 教授 (50272943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福士 圭介 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 助教 (90444207)
森下 知晃 金沢大学, 自然システム学系, 教授 (80334746)
守屋 和佳 金沢大学, 自然システム学系, 研究員 (60447662)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 白亜紀 / 海洋無酸素事変 / OAE2 / 深層水循環 / 炭素同位体比 / セノマニアン / チューロニアン |
Research Abstract |
当該年度は陸上高等植物由来のバイオマーカーであるn-alkaneの炭素・水素同位体比分析,の準備のため,質量分析装置の調整や標準試料を用いた分析精度の確認などを進めた.また粘土鉱物分析,微量元素分析についても手法の検討を行った.現地調査は,2月末~3月上旬にかけて,根本俊文(代表者の指導博士課程学生)とニュージーランド研究協力者のJames Crampton氏により,現地で約10日間試料採集を行った.同国南島北部Sawpit Gullyの砂質泥岩約60mの層位範囲を対象とし,予定通り最重要範囲の15mは10cm毎(ないしそれ以下の間隔で,ほぼ連続的に)の詳細試料採取ができた(総計200以上).高い解像度を実現するうえで非常に意義がある. また11月と3月にカナダ・バンクーバーにてJimHaggart氏と研究打ち合わせを行い,11月にはバンクーバー島周囲のHornby島などで試料採集も行った.3月中旬以降,長谷川は守屋と共に別経費による派遣者としてそれぞれカナダ地質調査所太平洋支部,およびブリティッシュコロンビア大学に滞在し,現地研究者と議論をしつつカナダでの地質調査・サンプリング計画を具体化させている. ニュージーランドの研究対象地については,すでに保有していたデータをもとに検討を進めて,長谷川,福士,Crampton氏が中心となり,国際誌(Cretaceous Research)に論文を公表するに至った(Hasegawa, et al., 2013).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ニュージーランドの成果の一部が公表され,さらに試料採集も順調に進んだ.カナダでの本格的サンプリングに関する現地研究者との打ち合わせ状況も良好である.分析装置はやっと,ではあるが順調に稼働し始めた.
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者の長谷川が別予算でカナダ・バンクーバーに滞在するため,カナダでの試料採集が非常に効率よく進められることになった.本年度は研究分担者であった守屋を研究協力者として本研究助成によって雇用してバンクーバーに滞在させ,本研究に専念させる.採集試料は守屋が長谷川の指導の下に金沢大学で分析を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
長谷川は別予算による派遣事業でバンクーバーに滞在するので,主要な予算は研究協力者の人件費に充て,調査・分析を担当させる.その他は,現地調査に係る旅費(長谷川,守屋,および現地研究者),金沢大学における分析に係る消耗品,試料運送費などに充当する.
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Carbon isotope stratigraphy and depositional oxia through Cenomanian/Turonian boundary sequences (Upper Cretaceous) in New Zealand.2013
Author(s)
Hasegawa, T., Crampton, J., Schiøler, P., Field, B., Fukushi, and K. Kakizaki, Y.
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Journal Title
Cretaceous Research
Volume: 40
Pages: 61-80
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] Orbitally calibrated carbon-isotope stratigraphy of the Maastrichtian of U1403, IODP Expedition 342, Newfoundland2013
Author(s)
Batenburg, S., Friedrich, O., Moriya, K., Voigt, S., Hasegawa, T, IODP Eep. 342 Scientists
Organizer
German IODP Meeting
Place of Presentation
ブレーメン(ドイツ)
Year and Date
2013-02-01
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