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2013 Fiscal Year Annual Research Report

チーク植林による生態系修復過程40年の検証

Research Project

Project/Area Number 24405011
Section海外学術
Research InstitutionKochi University

Principal Investigator

櫻井 克年  高知大学, その他の部局など, 副学長 (90192088)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 市榮 智明  高知大学, 自然科学系, 准教授 (80403872)
田中 壮太  高知大学, 総合科学系, 教授 (10304669)
松岡 真如  高知大学, 自然科学系, 准教授 (50399325)
森 牧人  高知大学, 自然科学系, 准教授 (60325496)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywordsタイ / チーク植林 / 生態系修復 / 多様性 / 土壌環境 / 国際研究者交流
Research Abstract

平成25年度は、8月~9月および2月~3月にかけて日本人研究者が渡航し、プレー県のKhun Mae Kummee植林地(林業公社)、ナン県のMae Sakorn植林地(盲率森林局)内に設けた調査プロットにおいて、各種調査を実施した。また、現地でのモニタリングを継続実施した。11月にタイ人研究者2名を高知大学に招聘し、研究の進捗状況などについて打ち合わせを行った。
Landsat/OLIの時系列データを用いて、植生指数からチークの落葉の状況をモニタリングすることができるかを検討するとともに、Terra/MODISの時系列データから気象条件との関係性を解析した。現地調査により、チーク植林地の林分であったとしても現在はチークがほとんど存在しないことなどを確認した。
雨季の土壌水分を予察的に解析した結果、プロット間で差異が認められた。すなわち、傾斜地に位置し、比較的チークの生育の良かったプロットでは体積含水率が高かった。一方、生育にはばらつきが認められた平坦地では相対的に含水率が低かった。
土壌の理化学性には、植栽年数と関連した明瞭な傾向はみられず、母材の違いによる影響が大きいと考えられた。いずれの母材由来土壌でも、化学性は比較的良好であり、チーク生育の制限要因となる可能性は低いと推察された。雨季の排水性という点で母材の異なる土壌間で差はないが、厳しい乾季におけるチークへの水分供給の面で石灰岩土壌が優れていることが示唆された。
3地点計5プロットに生育する(1地点は傾斜に応じて斜面上部・中部・下部の3プロット設定)チークの枝の水ポテンシャルを測定したところ、雨季にはプロット間でチークの枝先の水ポテンシャルに差が見られなかったものの、乾季は土壌の水分条件に応じて枝先の水ポテンシャルに明瞭な差が見られた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度に設定したプロットにおいて、当初計画通り日本人研究者とタイ人研究者の研究ペアーが、それぞれ2度にわたって現地調査を行うことができた。また、モニタリングも支障なく継続している。タイ人研究者2名を高知大学に招聘し研究会議を開催するとともに、常に電子メールでも情報交換を行っている。したがって、申請書に掲げていた本研究の意義、すなわちタイ人研究者との協働という点において、十分な成果を上げているといえる。
一方、研究自体の成果については、研究実績の概要に記述したように個々の研究パートについて必要なデータや情報の収集を順調に行っている。平成25年度の段階では成果発表をするだけの十分な結果が得られていないが、本研究を継続実施することにより、平成26年度には学会発表数が増えることが大きく期待される。
以上の点から本研究はおおむね順調に進展していると評価できる。

Strategy for Future Research Activity

本研究は順調に進展していることから、特に固定プロットにおける調査やモニタリング、試料採取を継続する。成果を学会などで発表する。26年度が最終年度であるため、得られた成果を取りまとめ、40年にわたるチーク植林地生態系の変遷を統合的に評価する。チーク材生産に影響を与える環境要因を明らかにするとともに、生態系への影響やチーク林を放置した場合の生態系修復効果を検証する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

消耗品購入費などが当初予定額より少なかったため差額が生じた。
昨今の円安の状況から渡航費や現地での滞在費用として使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] タイ国北部チーク植林地における土壌特性2013

    • Author(s)
      堀田泰道、岩崎弘晟、Thanakorn Lattirasuvan、Narong Koonkhunthod、Kriengsak Junthotai、田中壮太、櫻井克年
    • Organizer
      日本土壌肥料学会関西支部会
    • Place of Presentation
      KKR朝倉(山口市)
    • Year and Date
      20131128-20131128

URL: 

Published: 2015-05-28  

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