2014 Fiscal Year Annual Research Report
アジア乾燥地帯の砂漠化防止・緑化支援のための送粉昆虫資源調査
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24405016
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
多田内 修 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 特任教授 (10150509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮永 龍一 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (40335550)
村尾 竜起 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 研究員 (40626545)
紙谷 聡志 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80274520)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アジア乾燥地域 / 送粉 / 砂漠化防止 / 緑化支援 / ハナバチ類 / 画像データベース / DNAバーコードデータベース / 多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
6月にキルギスタンへの野外調査(3名)、9月にネパールへの野外調査(3名)、11月(1名、イギリス、オーストリア)と2~3月(1名、ロシア、オーストリア、オランダ)にヨーロッパの自然史博物館への標本調査を実施した。キルギスタンの調査では、中南部の山岳乾燥地域(天山山脈、イシククル湖他)で訪花性昆虫類の調査を行った。特にハナバチ類については、花上での見つけ採り、すくい採りを行い、約4000個体のハナバチ類を採集することができた。また各地でハナバチの巣を発見し、巣を掘り出し、営巣習性等の生態調査を行った。大草原の発達するカザフスタンに比べ、山岳国で草原が少なく、その少ない草原は羊、牛、馬、ヤクの過放牧の影響が極端に現れ、草丈が数cmの平原となっており、開花植物が食われて少なくなりハナバチ類も多くなかった。過放牧により、草原の植物と訪花性昆虫類の多様性が減少し、その結果、乾燥地化、半砂漠化のプロセスが進んでいるのを直接確かめることができた。中部のナルイン西部、イシククル湖南部は特に乾燥地化が強く現れ、半砂漠化していた。ただし、刺のある植物(アザミ、マメ科、バラ科)は家畜の摂食から逃れ生育し、また牧草用のマメ科植物イガマメの栽培が盛んで、かろうじてこれらの植物が訪花性ハナバチ類の存続維持に貢献していた。今回の採集品は現地で昆虫針をさし終えており、今後分類研究の成果をまとめて発表を進める。本プロジェクトのHPをWeb上に作成し、成果の概要を公開した。また、中央アジア産ハナバチ類標本データベース(BeeCAsia)、アジア産ハナバチ類DNAバーコードデータベース (ABeeBOL)、中央アジア産ハナバチ類画像データベース (CAB) を構築し、Web上に公開した。さらに、本プロジェクトの概要を、九大東アジア環境研究機構RIEAE叢書(砂漠化防止グループ編)として出版した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
「中央アジアプロジェクト:アジア乾燥地帯の砂漠化防止・緑化支援とハナバチ類」は、本プロジェクトの概要を紹介したHP。また、3つのデータベース「中央アジア産ハナバチ類画像データベース(CAB) 」、「アジア産ハナバチ類DNA barcodeデータベース(ABeeBOL)」、「中央アジア産ハナバチ類標本データベース(BeeCAsia)」を公開した。
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Research Products
(14 results)