2014 Fiscal Year Annual Research Report
中国における高病原性クリプトコックス・ガッティ感染症の浸淫状況に関する調査研究
Project/Area Number |
24406032
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川上 和義 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10253973)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | クリプトコックス・ガッティ / 中国 / 高病原性 / 遺伝子タイプ |
Outline of Annual Research Achievements |
1999年にカナダのバンクーバー島でCryptococcus gattii によるクリプトコックス症のアウトブレイクが発生し、その後アメリカ合衆国の北西沿岸地域を中心に拡大しつつある。中国南部では熱帯・亜熱帯地域が拡がっていることから以前よりC. gattii VGIの存在は知られていたが、最近バンクーバーアウトブレイクのマイナータイプVGIIbが検出されたとの報告がなされ、今後の動向を注視する必要がある。本研究では、中国南部の中心都市である広州市を拠点にC. gattii 感染症の発生動向を調査し、本真菌の浸淫状況を明らかにすることを目的とした。 前年度に引き続き研究協力機関である広州市の中山大学医学部附属第三医院の呼吸器内科及び伝染病科においてクリプトコックス症例の登録を行い、新たに14症例が追加された。平成26年10月に研究代表者が中国江蘇省常州市で開催された真菌関連の学会に出席した際に研究協力者の張天托教授と臨床症例について情報提供を受け、13症例が髄膜炎、1症例が肺クリプトコックス症であることがわかった。基礎疾患として、糖尿病、慢性腎不全、膠原病、肝硬変、大腸がんなどの合併がみられた。11症例の髄液及び2症例の血液、1症例の気管支肺胞洗浄液から合計15株のクリプトコックス株が分離され、抽出したDNAからのPCRにより14株がC. neoformansであると判明し、1株でC. gattiiが疑われた。平成24年度からの3年間で得られた39株について7遺伝子を用いたMLST解析により、32株がsequence type(ST)5、2株がST193、残りがそれぞれST63、ST310、ST344であることがわかった。1株はC. gattii VGIと判明し、1株はVGIIの可能性が想定されたがさらなる解析が必要であった。平成26年11月には、研究協力者の張天托教授と中山大学医学部附属第三医院の朱家馨検査副技師長とともに、国内の真菌研究者を仙台に招聘し、3年間の研究成果の報告を兼ねた輸入真菌感染症フォーラムを開催した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Cryptococcal infection in China2014
Author(s)
Tiantuo Zhang, Jiaxin Zhu, Dong Zong, Keiko Ishii, Kazuyoshi Kawakami
Organizer
輸入真菌感染症フォーラム - クリプトコックス・ガッティ感染症を含めて
Place of Presentation
東北大学加齢医学研究所スマート・エイジング棟国際会議室, 仙台
Year and Date
2014-11-21 – 2014-11-21