2015 Fiscal Year Annual Research Report
安定マッチング問題の合理的なモデル化とアルゴリズム開発
Project/Area Number |
24500013
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮崎 修一 京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (00303884)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 安定マッチング / 安定結婚問題 / 近似アルゴリズム / 研修医配属問題 / 電力供給マッチング / 近似度 / 同順位リスト / 不完全リスト |
Outline of Annual Research Achievements |
安定マッチング問題は、提出されたリストに基づいて「安定性」という条件を満たすマッチング(配属)を求める問題であり、学生の研究室配属や研修医の病院配属など様々な応用がある。これらの各応用では安定マッチング問題がそのままの形で使われるわけではなく、使われる状況に応じて異なるモデル化がなされている。本研究は、そのような様々なモデル化の下で、効率の良いアルゴリズムの開発やアルゴリズムの限界の解明などを行うことを目的としている。平成27年度は以下の結果を得た。 1. 下限付研修医配属問題に対する近似アルゴリズム開発および近似不可能性について、過去に国際会議等で発表していたものを論文にまとめ、国際ジャーナル(Algorithmica)へ投稿し採録された。 2. 電源と家電機器の間の電力供給マッチング問題を複数ナップサック問題として定式化し、近似アルゴリズム及び近似不可能性についての結果を得た。本結果は査読付き国際会議(CIAC 2015)に採録され発表した。また、このアルゴリズムを実装し、計算機実験によりその性能を確認した。この結果は国内の研究会で発表した。 3. 同順位と不完全リストを許した安定結婚問題において最大サイズの安定マッチングを求める問題で、(i)同順位が女性の希望リストにしか現れない、(ii)同順位は希望リストの最後にしか現れないという制限を付けた問題に対して、近似度の上下限を1.25に一致させた。この結果は査読付き国際会議(APPROX 2015)に採録され発表した。
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Research Products
(9 results)