2012 Fiscal Year Research-status Report
クラウドを利用したソースコード中の不具合検出機構の提案
Project/Area Number |
24500038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
水野 修 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (60314407)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ソフトウェア開発効率化・安定化 / ソフトウェア工学 / データマイニング / ソフトウェアリポジトリ / ソフトウェア品質 |
Research Abstract |
本研究ではソフトウェアにおいて不具合を引き起こす原因となる語彙群を明らかにすべく,大規模な語彙情報を収集する実験設備を整えた上で研究を実施している.具体的には,クラウド上に配置した語彙収集データベースと学習・予測システムによって,ソフトウェア開発からデータを自動的に収集しながら,不具合予測結果を返す機構を開発する.これによって,世界中で開発されている多数のオープンソースソフトウェアのリポジトリから大規模に語彙情報,不具合情報を収集することを目指す.本研究期間では,サブテーマ(T1)として設定した「オープンソースソフトウェアプロジェクトから効率よく,大規模にソースコード語彙を収集する機構の開発」についての理論的・技術的検証を行った.データ収集のために購入した計算機で動くデータ収集プログラムを開発し,語彙データの取得を試行した.具体的にはオープンソースプロジェクト約9000件に対してデータ収集を実行し,ソースコード語彙を収集することに成功している.ソフトウェアプロジェクトからの不具合データ収集は,まだアルゴリズムが確立されていない分野であるため,現時点でも従来のアルゴリズムを改良して実装中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目標として設定した実験の実施が行えていること,また,目標としていた国際会議への論文投稿.発表が行えていることから,本研究は現時点では概ね順調に進展していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度はサブテーマ(T1)を引き続き開発すると共に,サブテーマ(T2)「T1で開発した機構を用いて大規模に収集したソースコード語彙から,新規のソフトウェア開発におけるfault-proneモジュール予測の実施,および,精度の評価を行うシステムの開発」についても検討を始める.サブテーマT2では,収集したソースコード語彙の傾向を分析し,ソフトウェアの不具合混入に関する一般的な知識としての体系化を実施する.T1で開発したシステムにより収集される語彙の数と種類は膨大になっているため,その効率的な分析手法についても考案する必要が生じた.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は出席予定であった研究会への参加を見送ったことにより生じたものである.平成25年度中に開催される同種研究会への出席によって利用する予定である.平成25年度配分額によって,平成24年度に収集した膨大なデータ分析のために,大量のストレージを持ち,高速な計算が可能なサーバ計算機を購入する.また,ソフトウェア開発をより集中的に行うため,開発環境としてのノート型コンピュータの追加導入も行う.また,国際会議への積極的な論文投稿を進めるため,旅費・参加費を使用する予定である.
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Research Products
(5 results)