2012 Fiscal Year Research-status Report
悪質なサイトからの攻撃的な通信を遮断するコンテンツフィルタの実現
Project/Area Number |
24500076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
三河 賢治 新潟大学, 学術情報基盤機構, 准教授 (00344838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 賢 神奈川大学, 理学部, 准教授 (50272810)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国内共同研究 |
Research Abstract |
インターネットを利用するユーザの増加にともない悪質なサイトが急増し,個人や企業情報の流出が大きな社会問題になっている。既存のファイアウォールの技術では,最近のインターネットの脅威に十分に対抗できず,新しい技術の開発が不可欠である。本研究では,これまでのようにコンピュータを個別に指定する方法に代わり,通信に含まれる固有のパタンを指定してフィルタリング技術を開発する。提案する技術は,あらゆるネットワーク機器に適用できるので,ネットワーク全体の安全性の向上に貢献する。 平成24年度の研究実施計画は,(1) 実証実験を行うためのネットワーク環境の構築,及び,(2) 実装アルゴリズムのチューニングであった。 平成24年度の研究実績として,はじめに,(1) 実証実験を行うためのネットワーク環境の構築を行った。この環境を用いて,既存のフィルタリングアルゴリズムの動作検証を行い,十分に機能することを確認した。この成果については,雑誌論文2編,学会発表1編で発表を行った。次に,(2) 実装アルゴリズムのチューニングとして,固有のパタンをランダムに指定したフィルタを高速に生成する方法を提案した。この成果については,雑誌論文2編,学会発表2編で発表を行った。 これらの研究成果をもとに,提案手法の決定木に対して,不要な探索経路の削減を行い,フィルタリングに使用するメモリ量をどれくらい小さくできるか評価を行った。この成果については,論文誌に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は,研究実施計画に基づき,(1) 実証実験のためのネットワーク環境構築と (2) 実装アルゴリズムのチューニングを実施した。(1) について,ネットワーク環境の構築を行い,この環境を用いて既存のフィルタリングアルゴリズムの動作検証を行った。この成果を雑誌論文2編,学会発表1編にまとめ,発表しており,(1) について,おおむね順調に進展していると判断する。(2) について,固有のパタンをランダムに生成するアルゴリズムの開発を行い,この成果を雑誌論文2編,学会発表2編にまとめ,発表しており,(2) について,おおむね順調に進展していると判断する。また,これらの研究成果に基づく,提案手法のチューニングに関して,雑誌論文1編を投稿中である。以上から,本研究は,おおむね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度以降は,提案手法に対して,(1) IPアドレスとポート番号を指定した場合のフィルタリング性能の評価,及び,(2) 通信記録からネットワークの挙動を再現する機構の構築を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に予定していた,実証実験のためのネットワーク環境を構築する一環として,ファイアウォール装置を納入したが,伝票が翌年度扱いとなったため,本装置の購入経費は平成25年度に計上される予定である。 引き続き,研究成果の発表を積極的に行うため,研究費を研究論文発表,学会発表のために使用する予定である。
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