2014 Fiscal Year Annual Research Report
情報収集型無線センサネットワークのためのネットワークコーディング技術開発
Project/Area Number |
24500080
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
太田 能 神戸大学, システム情報学研究科, 教授 (10272254)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | ネットワークプロトコル / センサネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
情報収集型無線センサネットワークは、防災分野やスマートメータなどへの応用が考えられている。ノードの消失や故障などが発生しうる災害時のような過酷な環境下においてセンシング情報を安定して収集し、かつ可用性を維持することが重要である。そこで本申請では、ネットワークコーディングを応用した情報収集型無線センサネットワーク通信プロトコルを開発し、その実用化に向け、シミュレーションと実証実験を行い、有効性を検証した。まず、(1)センシングデータの冗長パケットを迂回パスで送信することで耐故障性の向上を図る情報収集プロトコルST(Side Trip)方式と、さらにネットワークコーディングによりシステム寿命への影響を低減するSTNC(Side Trip with Network Coding)方式を考案し、(2)評価シミュレータを構築、既存マルチパス方式とシミュレーションにより比較し、従来方式であるH-SPREAD(hybrid-secure protocol for reliable data delivery)およびSMRP(Sub-branch Multipath Routing Protocol)に比べ、STNC方式がシステム寿命への影響を抑えつつ、高いノード故障耐性をもつことが確認し、(3)設置が容易な小型Android端末にネットワークコーディングを実装して実証実験を行い、その有効性を検証した。(4)最終年度は、信頼性を更に高めるために情報収集ポイント(シンク)が複数ある情報収集型センサネットワークに適したデータ転送プロトコルIFNCPA(Inter Flow NC with PA)方式を考案し、商用シミュレータScenargieに実装し、高負荷においても高い情報収集率を維持できることを確認した。
|