2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24500092
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
双紙 正和 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (00293142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮地 充子 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10313701)
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Keywords | セキュリティ / ハッシュ関数 / 認証 / ネットワーク |
Research Abstract |
平成25年度においては,平成24年度に引き続き,研究課題 (i) 提案ハッシュ連鎖構成法の形式化・拡張・応用の研究を実施し,さらに平成25年度から,新たに (ii) 提案ハッシュ連鎖のセキュリティおよび性能解析,研究課題 (iii) ハッシュ連鎖による認証法の応用を実施した.研究課題(i), (ii) に関しては,ハッシュ連鎖構成法の形式化および性能解析を実施する過程で,いくつかの進展があった.特に,以前研究会にて当該研究を発表した時点の性能評価よりも,よりよい効率で認証を実施できる可能性があることが分かった.この点についてはまだ証明がされていないため,今後さらなる評価とともに証明を完成させることを目指す.また,ハッシュ連鎖による認証法の応用として,平成24年度に引き続き,VANET (Vehicular Ad hoc Networks) における柔軟で効率のよい認証法を実現できた.平成25年度では,それをさらに発展させ,車がグループを形成しているときのハッシュ連鎖による認証法を研究するに至った.さらに,ハッシュ連鎖による認証法の応用として,P2P (peer to peer) システムにおける,効率的なハッシュ木構成法を提案・研究した.その研究においては,P2Pシステムとして有名なChord システムを対象とし,その通信手法をうまく利用することで,効率的なハッシュ木構成を可能とした.そのいずれの成果についても,情報処理学会セキュリティ研究会などで発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度においては,平成24年度に引き続き,研究課題 (i) 提案ハッシュ連鎖構成法の形式化・拡張・応用の研究を実施し,さらに平成25年度から,新たに (ii) 提案ハッシュ連鎖のセキュリティおよび性能解析,研究課題 (iii) ハッシュ連鎖による認証法の応用を実施した.提案ハッシュ連鎖構成法の形式化については,ほぼ予定通りの進捗状況である.提案ハッシュ連鎖構成法の性能やセキュリティ評価については,研究を進めていくにつれ,当初の予想よりもよい結果が得られそうな展開となっており,引き続き研究が必要である.また,ハッシュ連鎖構成法の拡張,応用については,大きな進展があった.VANET (Vehicular Ad hoc Networks) における柔軟で効率のよい認証法を実現できた.また,P2P (peer to peer) システムにおける,効率的なハッシュ木構成法を提案・研究した.いずれも,今後の進展が期待される大きなテーマとなっている.全体として,進捗状況はおおむね順調であるといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度では,研究課題 (i) 提案ハッシュ連鎖構成法の形式化・拡張・応用の研究を実施し,さらに平成25年度から,新たに研究課題 (ii) 提案ハッシュ連鎖のセキュリティおよび性能解析,研究課題 (iii) ハッシュ連鎖による認証法の応用を実施した.予定では,研究課題 (i), (ii) は平成25年度で終了するところであるが,研究を進めていくにつれ,研究概要に述べたような新たな展開もあったため,引き続き,性能やセキュリティの解析強化を進めていく.平成26年度は,研究課題(iii)が中心である.しかしながら,これも研究概要に述べたように,特に応用面では大きな進展があった.すなわち,VANETにおける効率のよい認証方法と,P2Pシステムにおけるハッシュ木の効率のよい構成法である.いずれについても,今後の進展が期待される大きなテーマとなっている.以上について引き続き研究を進めていくとともに,本年度は最終年度でもあるため,国内・国外発表についても積極的に行う予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度からの繰越しが30万以上あり,また,当初の予定よりも,購入機材が少なくてすみ,かつ,出張予定数も当初予定より少なかった. 今年度は,国内・国外を含め,積極的に研究内容の発表を行う.特に,国外発表を多くすることを目指す.また,論文別刷り代も大きな費用となるため,それらをもって予定通りの予算執行を行う.
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Research Products
(8 results)