2013 Fiscal Year Research-status Report
自律的メカニズムに基づく室内センサネットワークの設置労力軽減手法
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24500094
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
原 英樹 千葉工業大学, 情報科学部, 准教授 (70306398)
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Keywords | センサネットワーク / エージェントシステム / 自律的システム |
Research Abstract |
人間が普段生活する室内空間にセンサネットワークを設置する場合,多種多様な環境に合わせたセンサノードの初期設定が必要となり,運用開始までに必要な労力は大きい.本研究の目的はこの労力を軽減するためにセンサノードやセンサネットワーク自身が状況を自律的に判断し自ら初期設定を行う手法を明らかにすることにある. 平成24年度は,前年度で得られた知見をもとに,エージェントシステムとして動作するセンサネットワークの構築を行った.また次年度の計画に含まれるセンサネットワークのエンドユーザ向け機能の実現に関する基礎実験を行った.これらのために,以下の(1)および(2)を行った. (1)センサネットワーク管理システムの開発:前年度の知見をもとに,センサノードを設置開始直後から自動的に設置対象や設置場所を自動認識する自律型センサノードのソフトウェアの開発を行った.自律的に設置情報を認識するセンサノードの管理を行うには,自律型エージェントシステムが適していると予想される.そこで,これまで本研究申請者が開発・運用してきたエージェント開発フレームワークB-DASHを参考に,あらたにTAGシステムを開発した. (2)センサノードの移動検出手法の検討:日常生活の中で,人間が無意識のうちにセンサノードを移動させてしまうことがある.設置時に意図したとおりの動作をセンサノードにさせるためには,移動先から設置場所にセンサノードを戻す必要があるが,この移動検出の自動化について検討を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の検討・設計・実装を行い,現在評価中である.また,この研究成果は国際会議に投稿し,採録が決定している.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は,24年度及び25年度で得られた知見をもとに,センサネットワークをエンドユーザが容易に保守するための自律的センサネットワークの構築手法を検討する.このため以下の(1)(2)を行う. (1)センサノードの設置意図の推定:センサノードから得られる信号とそれに対する人間の反応やサービス記述から,センサノードがどのような目的で設置されたのかを推定する手法を検討する.そのために,センサネットワークを利用しサービスを享受するユーザのユーザモデルの構築手法についても合わせて検討する. (2)インタフェースエージェントの開発:設置位置から移動している場合に,それをユーザに伝え,正しい設置位置に移動することを促すためのインタフェースエージェントの開発を行う.エンドユーザの利用性向上を目指す.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度の実験に必要だと思われた機材が,実際に必要なのは次年度だったため. 実験に利用する機材を購入する.
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