2012 Fiscal Year Research-status Report
2次元パターン反辞書法に基づく高解像度MPEG圧縮映像に適したシーン検出
Project/Area Number |
24500110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
森田 啓義 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 教授 (80166420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 隆博 長野県工科短期大学校, 電子技術科, 准教授 (60579001)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 反辞書 / 極小禁止語 / オートマトン / シーン解析 / 反辞書木 / 反辞書配列 / マクロブロックパターン / MPEG4/H.264 |
Research Abstract |
本研究は2次元反辞書生成法の構築を目指すが,初年度の平成24年度は一次元反辞書生成のためのデータ構造の効率化を図った.すでにわれわれのグループによって提案されていた反辞書の生成法では,反辞書の内部表現のために木構造が用いられていた.木構造へのアクセスにはポインタが多用されるため,その方法が線形時間・メモリで反辞書を生成することは証明されているにも関わらず,実用上は,僅か1ビットの情報を格納するにもその何倍ものメモリ量が必要になる. そこで木構造を配列に置き換えた反辞書配列生成法を新しく考案した.この方法を用いると,従来法に比べて,メモリ量で2/5,計算時間で1/20の削減が可能であることを計算機実験で示すとともに,入力データ長さに比例するオーダの時間・メモリで反辞書を構築できることを示した.この結果を7月にボストンで開催されたISIT2012(採択率60%)で発表した.その上で論文にまとめ,年度末に国内学会に投稿した(2013年5月9日時点で査読結果はまだない). また,圧縮性能がよいことで知られている部分列数数え上げ符号化法で用いられる背状態遷移図が,反辞書符号化法で用いられる反辞書オートマトンとグラフ構造上同型であることを示し,国内シンポジウムで発表した. シーン解析については,MBTパターンを用いたカット点検出性能の向上に取り組んだ.研究当初に懸念されたSD画像からHD画像への移行にともない,各フレームのMBTパターンの分類数をこれまでの,3種類から9種類に細分化することによって,適合率をSD画像と同程度に向上することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1次元反辞書の実装については,反辞書配列生成法の完成により,当初の予定はほぼ達成できた.さらに完成した生成法の計算量評価も行い,入力データ長に比例した計算量と必要メモリ量で反辞書が生成できることを証明した.また計算機実験から,従来法に比べて,メモリ量で2/5,計算時間で1/20の削減が可能であることを示した. ただ,この反辞書配列生成法の実装においては,入力データのMFW(データには現れない極小な系列)をすべて列挙するためには,あらかじめ全てのデータを受け取る必要があり,リアルタイム処理には適していない.ビデオ解析に反辞書を利用するためには,データを受け取りながら,逐次的に反辞書を構築するオンライン生成法が重要となるが,この手法の実装が次年度の課題である. またシーン解析については,MBTパターンの細分類化によって当初研究課題に設定していた目的の中で,カット点検出の検出精度の向上という点に関しては,ほぼ完全に解決することができた. しかしまだ,MBTパターンの変化を,2次元反辞書によって詳細にとらえ,さまざまな映像データからシーン検出を行う課題がすべて解決した訳ではない.とくに,2次元反辞書生成については当初の計画に掲げた解明すべき問題が多数未解決のまま残っいる.これらの問題を少しでも解決して,実装の目処を立てるのが急務である.
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Strategy for Future Research Activity |
MBTパターンの細分類化によって,ビデオシーン解析において基礎となるカット点検出精度が向上したので,今後は,反辞書の応用として,当初予定していたMBTパターンの解析だけではなく,その延長にあるカット点からつぎのカット点までのフレームからなるショット分類や,さらに連続したショット列から構成されるハイライトシーン検出へ研究全体を広げていく. 2次元反辞書生成法の完成と平行して,すでに完成している1次元反辞書生成法を用いたシーン解析手法を確立する.その基本的な考え方は,各フレームごとのMBTパータンの分類結果を1次元文字列ととらえて,ショットごとに構築した反辞書に共通して現れるMFWでショットを分類する. 2次元反辞書生成法が完成すれば,フレーム単位で反辞書に含まれる極小禁止パターン(MFP)数の増減で,画像の複雑さを測ることができる.この計測値を用いることにより,解析対象を,TVのスポーツ番組やドラマのハイライトシーン検出だけでなく,監視カメラへの応用とさらに広げ,監視領域における車や人などの対象物体の混み具合(混雑度)や異常行動の検出への適用についても可能性を追求する
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(4 results)