2013 Fiscal Year Research-status Report
テクスチャの局所性及び自己相似性の概念を導入した事例参照型NPR
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24500114
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 剛士 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90303693)
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Keywords | グラフィクス / 非写実的画像表現 / オノマトペ |
Research Abstract |
テクスチャの“局所性と“自己相似性”を利用するアルゴリズムを導入し,高性能な事例参照型NPRの実現を目指す.事例参照型NPRは処理対象にたいし参照事例(絵画画像等)の持つ視覚的特徴を付与することで参照事例に類似した出力(絵画風画像等)の獲得を目指すものである.本研究では,“局所性”を用いるパッチベース処理と“自己相似性”を用いるピクセルベース処理を効果的に組み合わせる.これにより,我々が従来提案したパッチベース処理の欠点を補完し,出力品質と処理速度の向上を実現する. 当該年度においては,対話型システムの導入の基礎的検討として,オノマトペを用いたインタフェースについて研究を実施した.本研究のNPR処理においては,テクスチャパッチの選択・配置にユーザのデザインセンスが必要であり,対話的操作によってそれを行うことが適切と考えている.対話操作には,マウスやタッチ操作による操作が現実的であるが,その一方操作が煩雑になりやすい.そこで,本研究では,音声,とくにオノマトペを用いた対話操作を試みる.オノマトペは擬態語・擬音語の総称であり,日本語には数多くのオノマトペが存在する.オノマトペは直感的に理解でき物事の状態を表現しやすいとされ,絵画作成における筆致の程度(大胆さや繊細さ),筆致の速度感を表現するのに適切と思われる.当該年度においては,オノマトペという定量的に扱いにくい概念を定量的に扱うための準備としてオノマトペと筆記特徴量の対応関係を調査した.その結果,限定的な解析ではあるものの,濁音・長音・拗音・撥音を持つオノマトペと筆記特徴量の関係が明らかになり,絵画筆致に関連する利用可能性を確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
直感的な対話的操作実現のための基礎的検討がされ,それに関する研究発表を行った.当該年度において一定の成果を挙げることが出来ていることことから,おおむね順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
対話的操作のための基礎的検討がなされ一定の成果が得られたが,今後は扱うオノマトペを再考する.これは,当該年度実施した実験では,オノマトペが少数で限定的であったためである. 対話的操作の実現には,他の多くのオノマトペによる実験と調査が必要であり,テクスチャパッチ選択・配置として適当と思われるオノマトペを選択し実験をしたいと考えている.
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Research Products
(2 results)