2012 Fiscal Year Research-status Report
ユビキタスデータベースにおける知識融合技術に関する研究
Project/Area Number |
24500122
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
澤本 潤 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 教授 (50438082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 雄次 東京電機大学, 情報環境学部, 教授 (30366398)
佐藤 裕幸 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 教授 (70443679)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マルチデータベース / 仮想化DB / 分散データファイル / データマイニング / 知識融合技術 / 並列処理技術 |
Research Abstract |
平成24年度は、まず全体計画をチーム全員で確認し体制を確立した。先行研究成果のマルチデータベース仮想化技術を基に、調査検討や方式設計を中心に研究を進めた。また、一部プロトタイプシステムの構築・評価を行った。さらに、具体的応用事例であるデータベースマーケティングサービスとWeb教材データベースからの教材推薦サービスについてそれぞれ例題を検討しながら開発技術の適用イメージを探っていった。その具体的な実施内容は以下の通りである。 (1) 分散データファイルの統合化の研究:インターネット環境での分散データファイルである各種NoSQLにおけるデータ管理方式の調査を進め、仮想化DBへの統合化の方式検討を行った。NoSQLとしてKVSのCassandraを取上げ、XML構造の利用者ビューによる仮想化システムのプロトタイプ実装を行った。 (2) 複数のDB視点からの知識融合技術の研究:平成24年度は、具体的応用事例の検討を参考にしながら、知識融合技術の調査検討を進めた。具体的には、Web教材データベースからの教材推薦知識やデータベースマーケティングにおける情報提供ノウハウに関する考察を進めながら、実際にWeb教材データベースからの教材推薦サービスや広告重要度と配信距離に基づくユーザ適応型地域情報配信システムなどのプロトタイプ実装・評価を行った。引続き、各種データマイニング手法で得られる知識の表現とその知識融合方式について検討を進めていく予定である。 (3) 負荷分散や並列処理技術等の利用による高速化の研究:先行研究成果のマルチデータベース仮想化のプロトタイプを調査し,対象データベースの接続数や個々のデータベースの規模が大きくなった場合を想定し,データベース仮想化技術の実行効率測定のためのシミュレータの設計を行った。引続き、シミュレータの実装を行い仮想化処理方式の性能上の問題点を明確にして行く。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は、全体計画にそって速やかに体制を確立することが出来た。3つの課題に対してそれぞれチームを組み分担して取組んできた。その具体的な達成度評価は以下の通りである。 (1) 分散データファイルの統合化の研究:目標としたインターネット環境での分散データファイルである各種NoSQLに関するデータ管理方式の調査を進め、NoSQLとしてKVSのCassandraを対象に、仮想化システムのプロトタイプ実装を行った。ほぼ、予定通りの達成度であり、プロトタイプによりその有効性と性能に関する評価を行い、仮想化DBが対象とするDBの範囲を拡大する目処を立てることが出来た。 (2) 複数のDB視点からの知識融合技術の研究:平成24年度は、具体的応用事例に基づく知識融合技術の調査までの進捗であり、知識融合技術の方式検討にまでは至らなかった。仮想化DBの本来の目的であるデータの中に隠された知識の抽出を支援する役割についての取組みは次年度以降に行う。ただ、具体的には、Web教材データベースからの教材推薦知識やデータベースマーケティングにおける情報提供ノウハウに関する考察を進めながら、実際にWeb教材データベースからの教材推薦サービスや広告重要度と配信距離に基づくユーザ適応型地域情報配信システムなどのプロトタイプ実装・評価を行いその研究成果を学会発表することができた。 (3) 負荷分散や並列処理技術等の利用による高速化の研究:ほぼ予定通りの達成度であり、データベース仮想化技術の実行効率測定のためのシミュレータの設計を完了することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は,平成24年度と同様の研究体制で進めていく予定である。研究協力者(大学院生)については、必要に応じて増員も検討する予定である。平成25年度の具体的な実施内容は以下の通りである。 (1) 分散データファイルの統合化の研究:幾つかの分散データファイル方式(特に、NoSQL)に対応した仮想化DBへの統合プロトタイプの作成・評価を実施する。この課題の実施には、以下(2)(3)の課題との協調を強化しながら進めることで、教育現場や産業界におけるデータマイニング技術の利用拡大、インターネットの商用サイトにおいて広く利用されるようになったNoSQLデータベースへの適用拡大を目指す。 (2) 複数のDB視点からの知識融合技術の研究:(ア) 仮想化DB上での複数DB視点構成手法のプロトタイプ作成・評価、(イ) 知識融合技術の方式設計とプロトタイプ作成・評価、を行い、各種の分散型のデータマイニング応用プログラム(Web教材データベースからの教材推薦やデータベースマーケティング応用)への適用・評価を行う。 (3) 負荷分散や並列処理技術等の利用による高速化の研究:引続き、シミュレータの実装を行い仮想化処理方式の性能上の問題点を明確にして行く。さらに、仮想化処理方式に最適な負荷分散や並列化の方式設計とプロトタイプ・評価に着手する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(8 results)