2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24500127
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
馬場 雅志 広島市立大学, 情報科学研究科, 講師 (30281281)
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Keywords | コンピュータグラフィックス / レンダリング / 非透視投影画像 / カメラモデル / 多視点合成画像 / FFD |
Research Abstract |
通常の透視投影では得られない非透視投影を生成する技術は、絵画やイラスト、セルアニメーション風の画像生成から、強調などの映像表現上の効果や情報可視化などにも応用が考えらえる。本研究は非透視投影画像を生成する手法に関する研究であるが、生成手法は2つに分類することができる。一つは実写画像を用いた非透視投影画像の生成であり、もう一つはCGモデルを用いた非透視投影画像の生成である。 今年度は、CGモデルを基にした非透視投影画像の生成に関する研究を行った。通常の透視投影画像の生成には、リアルタイムに画像生成を行う手法と画像生成時間はかかるがフォトリアルな画像生成を行う手法の2種類が存在する。非透視投影画像の生成には、通常フォトリアルな画像を生成できるレイトレーシング法を使用するが、画像生成に時間がかかるという問題点があった。そこで、レイトレーシング法と同等の画像をリアルタイムに生成できる手法を提案した。提案手法は、通常の透視投影画像の生成をリアルタイムに行うZバッファ法を利用できるように、あらかじめ物体を変形しておくことが特徴である。 通常の透視投影画像では、視点は1つのみである。非透視投影画像の中には、多数の視点を持ち、それらの視点位置での画像を統合した画像を生成する多視点合成画像がある。提案手法は、多視点合成画像をZバッファ法で生成できるように、通常の透視投影のための変形とFFDによる物体変形の両方を行うことで、事前計算を一度行っておけば、リアルタイムで多視点合成画像の生成を行うことができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で行うことは次の4つの項目である。 (1)実写画像を用いた非透視投影画像のレンダリング、(2)非透視投影画像の歪みの抑制、(3)非透視投影画像のリアルタイムレンダリング、(4)非透視投影画像のレンダリング手法の市販3DCGソフトウェアへの実装、である。 このうち、初年度には(1)と(3)に関する研究を行い、ある程度の結果を得ることができた。そして、2年目には(3)に関する研究を行い、予定通りに結果を得ることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本研究で行う4項目のうち、(2)非透視投影画像の歪みの抑制、(4)非透視投影画像のレンダリング手法の市販3DCGソフトウェアへの実装、に関する研究を行う。 (2)に関しては、魚眼レンズ画像の歪みを補正する手法や画像を変形させて投影の度合いを変化させる手法などを参考に歪みの抑制を行う手法を開発する。 (4)に関しては、一般に利用されているフリーのレンダリングソフトへの手法の組み込みや、市販ソフトウェアへのプラグインによる組み込みなどを考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
初年度に購入予定であったGPUを用いた高速な画像生成処理のための計算機を別予算で購入したため、研究費を以降の年度に持ち越した。 研究費の使用計画を変更したことにより、当初の予定よりも高性能なGPUカードを購入可能になったため、最新のGPUカードを複数搭載した計算機の購入を行う予定である。
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