2012 Fiscal Year Research-status Report
ICT社会における「見える/見られる」の可視化システム
Project/Area Number |
24500129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
牧野 光則 中央大学, 理工学部, 教授 (90238890)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 視認性 / 可視化 / レイトレーシング / 安心安全 / 美術館問題 / コンピュータグラフィックス |
Research Abstract |
本研究は、特定個所が他の場所からどの程度見られるのか(被視認)、また、特定個所から他の場所をどの程度見ることができるのか(視認)を「視認性」として数値評価し、かつ、可視化する。このために、コンピュータグラフィックス技術、ユーザインタフェース技術を活用して、多様な入力データに柔軟なシステムを実現する。本研究はICT 社会における安心・安全性の向上、特にプライバシー保護ならびに防犯の一助となる技術の創出・提供を主目的とし、専門家以外でも視認性に関して状況把握や比較考察を可能とすることを具体的な目的とする。平成24年度は主に以下を推進した。 1. 3面液晶シャッタ式3次元ディスプレイシステムを駆動する6台のPC上でマルチスレッド技術を利用したシステムを開発・構築し、視認性を計算するためのレイトレーシング・ビームトレーシングを対話的に実行する手段を得た。本成果は国際会議AsiaSim2012にて発表した。 2. 12面タイルディスプレイでの可視化を想定して、Kinectによる動作入力と大画面高精細グラフィック出力を可能とする、リアルタイムかつ対話型グラフィックスシステムを構築した。また、このシステム用に研究室が存在する階と1階、および階段部分を3次元データ化し、今後の視認性計算のモデルデータとする予定である。本成果は国際会議2ndATISR2012にて発表した。 3. 最終目的達成を目指して、電子地図の仕様や、視認性可視化システムに関する要求事項の調査を行った。当初計画より調査事項が増加したため、プロトタイプ策定は平成25年度に持ち越しとなったが、研究協力者の助言を平成25年度冒頭から得て、遅れを解消する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画より調査事項が増加したため、プロトタイプ策定は平成25年度に持ち越しとなったが、研究協力者の助言を平成25年度冒頭から得て、遅れを解消する予定である。 なお、プロトタイプには及ばないものの、視認性計算アルゴリズムの高速化と、12面タイル型ディスプレイ上でのシステム構築、モデルデータ作成は予定通りまたは予定より速く進行し、国際会議発表も予定通り行なっていることから、総合的には概ね順調と判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に調査事項が増加したこと、および、コンピュータのOSがWindows8に切り替わったことにより実装予定の既存システムとのOSの違いが研究進行に支障ないかどうか見極めるため、システムのプロトタイプ策定を平成25年度に持ち越した。OSの違いによる支障は概ね克服できる見通しが立ったので、平成24年度予定で未実施の計画を平成25年度に実施する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に調査事項が増加したこと、および、コンピュータのOSがWindows8に切り替わったことにより実装予定の既存システムとのOSの違いが研究進行に支障ないかどうか見極めるため、システムのプロトタイプ策定を平成25年度に持ち越した。これに伴い、PC、コンパイラ、データの購入を平成25年度に延期したために、次年度使用が生じている。OSの違いによる支障は概ね克服できる見通しが立ったので、平成24年度予定分を平成25年度に執行する予定である。
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Research Products
(2 results)