2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24500133
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
松島 恭治 関西大学, システム理工学部, 教授 (70229475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中原 住雄 関西大学, システム理工学部, 准教授 (90067760)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 3次元画像 / ホログラフィ / 計算機合成ホログラム / ディスプレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
コンピュータホログラフィによって作成される計算機合成ホログラム(Computer-Generated Hologram; CGH)は,奥行き知覚に矛盾が生じないことから究極の3D映像技術と呼ばれる.しかしながら,高品質な3D映像を再生するためには巨大なディスプレイ解像度が必要であるため,実際には展示可能なほどの映像が得られていなかった.本研究は,この様な背景の下で,従来研究代表者らが研究を進めていたポリゴン法などの計算技術をベースとし,コンピュータホログラフィによる3D映像技術の基盤を形成することを目的として実施した. 本研究課題では,この目的の達成のため主として,(I)CGHのカラー化技術,(II)編集・表現技術の高度化,(III)CGH作品制作環境の構築の三つの項目に分けて研究を実施した.その結果として250億画素の超高解像度CGHを作成し,ボストンのマサチューセッツ工科大学博物館において約3年に渡ってそれを展示できたことは特筆するべき成果であった. 具体的には,(II)では,多視点画像からの高解像度CGHの作成や,合成開口デジタルホログラフィ技術によって取得した実物体光波を拡大・縮小して3Dシーンを形成する技術やそのオクルージョンを処理する技術を開発した.また,どのような複雑な形状のCGモデルからでもポリゴン単位でオクルージョン処理を行ってCGHを計算する「スイッチバック法」を開発した.また(III)では,専門知識がないデザイナーでもCGH作品のデザインと計算ができるソフトウェアツールを開発した.一方,(I)では積層型CGHの作成が難しく,ダイクロイックミラーを用いたフルカラー化に留まった. 最終年度は,スイッチバック法のモデル分割数の最適化やフルカラーCGHの設計波長の最適化等,主としてそれまで提案した技術をリファインさせる研究を実施し成果を得た.
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Research Products
(20 results)