2012 Fiscal Year Research-status Report
マルチタッチスクリーン上での光ファイバセンサを用いたオブジェクト形状認識
Project/Area Number |
24500144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
郷 健太郎 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (50282009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森澤 正之 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (30220049)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 形状認識 / 光ファイバ / タッチスクリーン |
Research Abstract |
本研究では,テーブルトップ型タッチスクリーン上に配置した物体の形状変化を検出する手法を構築する.物体に光ファイバセンサを組み入れることによって,赤外線とカメラによって実現されるマルチタッチスクリーン上で,テーブル側に機能的変更を加えることなく,物体の位置と形状変化を検出する.さらに同技術を拡張して,通常は検出不可能な,スクリーン上に置かれた物体の上でのタッチの有無を検出する.本研究では,これらの実現に必要な光ファイバセンサの機構と,複数のセンサの情報をテーブルを介してカメラに伝達するための仕組みを開発する.これらの技術によって,タッチスクリーンでの柔軟で新しいインタラクションを実現する.以上が本研究の目的である. 本研究では,研究期間を年度に応じて3フェーズに分けて,段階的に「マルチタッチスクリーン上での光ファイバセンサを用いたオブジェクト形状認識」の実現を目指す. 初年度である平成24年度には【基礎技術】の実現として,テーブル型タッチスクリーンを対象にその上での物体の(1)形状認識と(2)タッチ検出を実現することを目指して研究を行った.具体的には,光ファイバセンサを用いたオブジェクト形状認識機構の基本コンセプトを発展させて,赤外線照射とカメラによる認識によって実現されるテーブル型マルチタッチスクリーン上で,曲げとタッチを検出可能な光ファイバセンサを実現した.また,これらのセンサにおけるセンシング性能を評価した.さらには,上記のセンサの応用として,テーブルを介して複数のセンサの情報をカメラに伝達するための仕組み(コード化)を実現し,音楽プレーヤーとしてのアプリケーションシステムを実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初年度は,当初の研究計画以上に進展している. 当初予定していた【基礎技術】の実現として,テーブル型タッチスクリーンを対象にその上での物体の(1)形状認識と(2)タッチ検出を実現した.具体的には,光ファイバセンサを用いたオブジェクト形状認識機構の基本コンセプトを発展させて,赤外線照射とカメラによる認識によって実現されるテーブル型マルチタッチスクリーン上で,曲げとタッチを検出可能な光ファイバセンサを実現した.また,これらのセンサにおけるセンシング性能の評価を実施することができた.さらには,上記のセンサの応用として,テーブルを介して複数のセンサの情報をカメラに伝達するための仕組み(コード化)を実現し,音楽プレーヤーとしてのアプリケーションシステムを実現した.特にアプリケーションの観点では,計画よりも進んでいるといえる. 一方で,平成25年度には,初年度に開発したプラットフォームを活用して,積極的に応用技術を開発する予定である.特に研究計画書では,一例として,壁型マルチタッチスクリーンを対象とし,このタッチ面上に配置したオブジェクトの形状認識とタッチ検出を行うことを挙げた.壁型マルチタッチスクリーンでの研究については,他の研究グループでも精力的に研究が行われているため,差別化を行うためにその他の応用技術について各種の検討を今後行っていく方針である.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書では一例として,壁型マルチタッチスクリーンを対象とし,このタッチ面上に配置したオブジェクトの形状認識とタッチ検出を行うことを挙げた.壁型マルチタッチスクリーンでの研究については,他の研究グループでも精力的に研究が行われているため,差別化を行うためにその他の応用技術について各種の検討を行っていく予定である. 例えば初年度には,平面としてのテーブルトップとその上での物体形状の認識を実現した.この中核技術として,プラスチック光ファイバをセンサとして活用するというアイデアを実装した.平成25年度には,この延長線上にある技術として,2つの方向性を応用技術として検討する予定である:(1)テーブルトップ形状・形態の変更,(2)操作オブジェクトとしての光ファイバ利用の発展. まず(1)では,平面としてのテーブルトップではなく,曲面のテーブルトップについてタッチスクリーン化を行う技術を実現する.従来研究では円筒や球体といったタッチスクリーンが研究されているが,これらに対して操作オブジェクトとのインタラクションという観点から,コマンド入力やフィードバック等のインタラクション体系を議論する予定である.さらには,ディスプレイ表面の形状自体の変更についても検討を行う予定である.オーガニックなインタラクションの実現という意味でもこの領域の注目度と将来性は高く,形状変更が可能なディスプレイ表面と操作オブジェクトとのインタラクションを追求する予定である. 次に(2)では,操作オブジェクトとしての光ファイバ利用を拡張する予定である.初年度にはプラスチック光ファイバを組み込んだオブジェクトの形状変化に応じて,光ファイバ端点を発光させるという技術を実現したが,このアイデアの発展形として,光ファイバ側面発光を組み合わせたオブジェクト自体のディスプレイ化も検討したい.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度には,まず初年度の成果の積極的な公開を行っていく予定である.具体的には,論文誌と国際会議,国内学会・研究会において成果の発表を行う.このために出張旅費が必要である. また,テーブルトップシステム,及び,センサ類の試作と評価のために,開発費用(タッチスクリーン組込み用PC,テーブルトップ・センサ構築部材)が必要である.実験システムのコーディング補助と実験データの収集,整理の作業には,大学院と学部の学生を短期雇用して研究活動の効率化を図る. ソフトウェア開発部分については,研究代表者所属組織で導入しているマイクロソフト・アカデミック・アライアンスから開発環境一式を利用したり,無料のツールを有効活用したりすることによって対応する.以上のように,導入済みサービス等を利用してコスト削減に努める. なお,初年度に購入したセンサ構築部材は,年度末から次年度始めの研究実施分までをカバーするのに十分な量であったため,年度末の追加購入は行わず次年度に繰り越すことにした.この分は次年度に合算して購入し研究を遂行する予定である.
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Research Products
(8 results)