2012 Fiscal Year Research-status Report
画面の動的な連携機構を利用した人の直接の関わりを促すソーシャルメディアの試み
Project/Area Number |
24500154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
太田 高志 東京工科大学, メディア学部, 准教授 (30386768)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国際研究者交流(スウェーデン) |
Research Abstract |
本年度は、他大学でのワークショップ実施や、企業や大学への技術提供によるアプリ開発、学会での論文発表や国際コングレス等でのアプリケーションデモ展示など、多様な活動を行った。なかでも「Digital Contents Expo」において経済産業省によるInnovative Technologiesの一つに選定されるなど、対外的な評価も得た。 24年度の研究計画として挙げた項目についての研究内容を以下に記述する。 1.本研究で提案するインターフェースが、アプリ開発の多様なアイデアをサポートすることを示すために、いくつかの企業や他大学との連携によりアプリの開発を進行中のものも含めて計画した。グラビア画像や動画を題材とした友人間のコミュニケーションを念頭においたものや、複数人数で遊べるゲームなどのアプリを作成、及び作成途中である。 2.デモ展示の機会が複数あり、いずれも参加者から非常に好意的な反応を得ることができた。アンケートでもそれが裏付けられている。また、学会や展示会において、企画担当者や研究者等からも好意的で積極的な反応を得ることができた。さらに、Twitterなどへの記述で非常に良い反応が多数あった。ウェブに紹介された記事や動画などへの反応として、多くの海外を含む企業等から協同研究や技術提供へのリクエストを受け取り、いくつかのものについて実際に協働を進行中である。 3.当初予定していた企業とは異なるものの、雑誌の広告目的でグラビアを題材としたアプリケーションを作成する協業を進めることができた。アプリの一般公開は認証の審査途中のためまだ反応等を得られるに至っていないが、企画立案と準備という段階は達成した。また、他の複数の企業と、アプリケーション及びキャンペーンの企画について議論を進めており、必要な技術貸与を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
検証についてもう少し客観的な結果を収集したかったことと、アプリ制作以外に次年度以降の作業計画としていたフレームワークの設計などについては先に取り掛かったことなど、多少の申請時の計画と時期的に前後する部分はあったものの、多くの成果を残せたものと考えている。 使用者の反応という訳ではないが、Innovative Technologiesの一つとして選定されたことは、本研究テーマと成果に対外的に高い評価を得ることができたといえるだろう。また、他大学において行った、本インターフェースを利用するアプリケーションのアイデアを考えるワークショップにて、短時間でも非常に多くのアイデアを喚起できることがわかり、アイデアの多様性へのサポートについて非常にポジティブな結果を得ることができた。ウェブ掲載記事や動画に対して、多くの非常に好意的な反応として技術供与の問い合わせがあり、それをきっかけとして企業との協業による広告目的のアプリ開発の実施等に繋げることを行った。 以上のことから、計画については概ね予定通り進めることができたと評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
本インターフェースを利用するアプリケーション利用のシナリオの考案と、実使用を考慮したシステムの拡張を行う。アプリケーションについては、これまでデモ用途を念頭においたビジュアル効果の高いエンターテインメントなものを主として用意してきたが、他の用途の例も考えていきたい。実使用の面では、起こりうる使用場面のシナリオに基づいて、必要な機能要件について洗い出し、対応する拡張を行いたい。 ソフトウェアについては、当初開発したiOS版に続いてAndroid版の整備を行ないたいと考えている。さらには、HTML5での実装の可能性を試してみたいと思っているが、これは次年度以降の課題となるだろう。また、ソフトウェアを外に向けて提供するために、アプリケーション開発をサポートするプログラミング・フレームワークの用意とチュートリアルを含んだドキュメント類の整備を行うことに着手したい。英語版の作成も行いたいと考えており、最終的には外に向けて一般公開が可能な状況を用意したい。 企業との連携は引き続き行い、協働によるアプリケーションの開発を進めていく予定である。 成果を論文や学会において発表することも引き続き行なっていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ソフトウェア開発の外注費用として予算の半分程度を計上する。残りは論文投稿費用や学会参加の費用として使用することを計画している。もし予算の余裕があるようであれば、Android用のプラットフォームを購入したい。 最新のものを購入することを目的として機材購入の一部を次年度に行うことに変更したため、繰越し金が生じた。
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[Presentation] Research Work-Package Methodology exemplified by the Multiple Screens Project
Author(s)
Lewis, J., Lau, K., Bostrom, P., Khatib, Y., Andreasson, J., Bachelder, S., Hayashi, M., Nakajima, M., Ohta, T. and Kondo, K.
Organizer
映像メディア学会 研究会
Place of Presentation
横浜, 慶応義塾大学日吉キャンパス
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