2012 Fiscal Year Research-status Report
仮想対象と自然な相互作用を可能にする視覚的知覚情報の推定に関する研究
Project/Area Number |
24500155
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 雅洋 神奈川工科大学, ヒューマンメディア研究センター, 客員研究員 (30397046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上平 員丈 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (50339892)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ヒューマンインタフェース / マルチモーダルインタフェース / ヒューマンコンピュータインタラクション / バーチャルリアリティ / 拡張現実 / 複合現実感 / 臨場感コミュニケーション / ユーザビリティ |
Research Abstract |
1. 身体運動計測システムの構築およひ計測法の確立 予備検討では、液晶スイッチ眼鏡方式の3次元表示用CRTモニタに仮想対象を表示して、これに触れようとする手の運動を磁気センサで計測した。本研究では、様々な複合現実環境に対応するため、磁気センサを用いる方式の他にも方式の異なる二つの計測法を用意した。第一は、手に計測用デバイスを装着せず計測可能な方法として、光学式のモーションキャプチャーシステムを用いる方法であった。この方法では手の運動を高速度カメラで撮像して運動を計測した。第二の方法として、没入型3次元ディスプレイを用いる環境などで運動計測用に十分な照明光が利用できない場合に備えて、サーモグラフィーにより手の位置を検出することにより運動を計測する方法を検討した。以上の方法について本研究での要求条件を満たすことを確認し、本研究用に特化した計測システムとして構築した。 2. 運動の定式化 予備検討では、手が仮想対象に触れに行く動作に絞り、その運動特性を調べて速度がベル型の時間関数で記述でき、ロジスティック関数やガウス関数で近似できることを示した。本研究期間においても引き続き運動特性を研究して、ローレンツ関数など他のベル型の関数による近似性についても評価するとともに、単一関数で十分な推定精度が得られない場合は、補正項などの追加による高精度化も含めて、運動を正確に定式化できる最適関数を検討した。さらに、仮想対象との相互作用を単に触れる操作だけでなく、把持して運ぶ、打つなどの操作や、器具を用いて仮想対象を挟んだり切断したりする精密さが要求される操作など、様々な操作に対して運動を正確に定式化できる最適関数を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた被験者実験の一部や成果発表の一部が実施できなかったが、交付申請書に記載した「研究の目的」および「平成24年度の研究実施計画」をおおむね達成できているので、おおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書に記載した「研究の目的」および「平成25年度の研究実施計画」に沿って研究を推進する。なお、平成24年度に実施できなかった被験者実験の一部や成果発表の一部も行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に実施できなかった被験者実験の一部や成果発表の一部を次年度に行うために、そのための研究費も次年度に繰り越すこととした。次年度使用額は、これらのために使用する計画である。平成25年度の研究費については、交付申請書に記載した当初計画どおりに使用する。
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