2014 Fiscal Year Annual Research Report
人の活動支援システムの構築を目的としたモデルベース3次元物体認識手法の開発
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24500209
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
前田 誠 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 助教 (00274556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 勝裕 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (00150516)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 3次元物体認識 / 注視モデリング / 部分グラフ探索 / 形状記述法 / 特徴点照合 / ARメガネ / 注目領域選択 / ヘルスケアモニタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度では,3D物体認識システムの構築にむけた提案手法の性能評価実験を行った.実際のシステムでは物体を登録する際,様々な3D計測装置から採取されるデータを用いて学習されることが想定される.そのため,各種計測装置から採取された3Dデータに対して開発した物体認識手法を適用し実験を行った.サイズも精度も異なる全73体の物体で実験したところ,約95%の精度で正しく識別できることを確認した.しかし,識別精度向上に貢献している後処理の部分グラフ探索アルゴリズムでは,対応する特徴点組の候補が多くなると時間がかかる傾向にある.そのため,その候補の数を絞るために形状ヒストグラムの類似度の閾値を上げると,逆に識別精度が下がってしまう物体も見受けられた.一部の特徴点組に基づいて探索アルゴリズムを逐次的な方法に改良できたら,計算時間も減少でき,非剛体物体に対しても適用できる可能性がある.今後の研究でこれらの拡張を行う予定である. 一方,ARメガネを用いてシーン中の画像からユーザーが関心のある領域を選択する手法の開発にも取り組んだ.画像の領域分割に基づき面積の大きい領域から優先して選択する方法,点滅刺激を注視する際に脳波に生じる誘発電位に基づいて領域を選択する方法の2通りを試みた.前者の方法は首を振る操作も加えることで,ユーザーが意図した領域を半自動で選択することができ,その後も領域を追跡し続けることが可能なシステムを構築できた.後者の方法は脳波計測装置の雑音が比較的大きく,十分な精度は得られていないが,ARメガネの新たな利用法を提案できたと考えている. またKinectから採取可能な距離画像と赤外線画像を用いて睡眠中の被験者の呼吸情報と心拍情報の抽出に取り組んだ.心拍情報については抽出方法の再検討が必要であるが,呼吸情報については良好な抽出が行えておりヘルスケアモニタリングの原型ができたと考えている.
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