2014 Fiscal Year Annual Research Report
高品質・高機能イメージングのためのカラー画像疎表現理論に基づく新画像復元法の開発
Project/Area Number |
24500217
|
Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
斎藤 隆弘 神奈川大学, 工学部, 教授 (10150749)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 隆 神奈川大学, 工学部, 助手 (80241115)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 画像復元 / 雑音除去 / 画像の疎表現 / 3次元DCT / ポアソンランダム画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
夜間画像監視のように入射光量が極端に少ない条件下で撮像した場合,撮像した動画像の各画素位置における観測値は,光電変換に由来したポアソン分布に従う確率変数に,電子回路等に由来した白色ガウス性雑音が加わった確率変数として統計的にモデル化できる.これまで,一般的な動画像復元法として,V-BM4D法など,高度な動き解析を伴う動画像復元法が考案されてきたが,ポアソン-ガウシアン動画像に対し,このようなタイプの既存の動画像復元法を直接に適用しても,必ずしも良好な復元動画像が得られることを期待できない. 本研究ではポアソン-ガウシアン動画像に特化した動画像復元法を具体的に構築した.この動画像復元法では,観測値の統計的信頼度を高めるため,処理に先立って画素ビニング(Pixel binning)を行っている.また,破綻することがあらかじめ予想される “高度な動き解析”を避けるため,画像変換として三次元DCT(3D-DCT)を採用した.この動画像復元法によれば,復元対象のポアソン-ガウシアン動画像からある程度良好な画像品質の動画像を復元することが可能であり,この復元動画像を用いることで静動判定や動き推定などの動き解析が安定に行えることを示した.したがって,動画像復元を2パスとすることで,その復元能力をさらに向上させることが可能である.すなわち,本研究では動画像復元を第1ステップとし,その復元動画像に静動判定を適用し,さらに第2ステップの動画像復元において静止領域と動領域とで復元処理パラメータを別々に適応制御することで,その復元性能をさらに改善可能であることを実験的に明らかにした.
|