2014 Fiscal Year Annual Research Report
ディジタル映像アーカイブのための画像修復システムの開発
Project/Area Number |
24500218
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
武尾 英哉 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (90434414)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 画像処理 / 人工知能 / 認知工学 / 経年劣化ノイズ抑制処理 / ビデオ映像ノイズ抑制処理 / モデル化 / システム工学 / 実用化 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)昨年度開発した統合ノイズ抑制処理Version2に対して,昨年度の主な成果である「ビデオ向けノイズ抑制処理」を組み込んだVersion3を開発した.このVersion3は,民生用ビデオ向け専用であり,経年劣化向け用には従来のVersion2を用いる.すなわち,用途に応じていずれかのソフトウエアを利用するものである. (2)昨年度開発した経年劣化フイルム向け統合ノイズ抑制処理Version2を用いて,実際の経年劣化フイルムの修復を行った結果,放映30分間程度の長さのフイルムを約5時間程度で処理できることがわかった(4台のPCを用いて,それぞれ4コア・4スレッド,計16スレッドの並列処理を行った).また,目立ったノイズは除去できており,ノイズ抑制効果としても良好な結果を得ることができた. (3)ビデオ向け統合ノイズ抑制処理Version3を用いて,実際のビデオ映像(VHSテープからデジタイズしたもの)の修復を行った結果,放映30分間程度の長さの映像を約6時間程度で処理できることがわかった(4台のPCを用いて,それぞれ4コア・4スレッド,計16スレッドの並列処理を行った).また,画質的にはまだ十分とは言えないが,主なノイズは除去できていることが確認された. 上記より,2時間を超える映像でも,4台のPCを並列利用すれば,約1日の所要時間でノイズ抑制処理が可能であり,実用的なシステムを提案できたものと考える.今後の課題としては,現状まだ不十分であるビデオ系映像に対するノイス抑制処理の改善があげられる.
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