2012 Fiscal Year Research-status Report
歩行者事故防止のためのドライバの歩行者への気付きの推定に関する研究
Project/Area Number |
24500221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
山田 啓一 名城大学, 理工学部, 教授 (50394705)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 情報センシング / 運転行動 / 歩行者 / 気付き |
Research Abstract |
ドライバは歩行者の存在に気付いたときには,歩行者が存在していないときとは異なる運転行動をとると考えられる。本研究は,この考えに基づき,ドライバが進路前方の歩行者に気付いたかどうかをドライバの運転行動から推定しようとするものである。平成24年度は,単路直進および交差点において対向車両のいない比較的単純な状況を対象として,ドライバが歩行者に気づいているかを推定する手法の基礎検討を行った。単路直進については,ドライバのアクセルペダルを緩める反応から,車両の進行先に現れた歩行者へのドライバの気づきを確率的に推定する手法を検討した。これは,歩行者の存在に気付いたときドライバは通常,まずアクセルペダルを緩める行動を起こすという特性を利用したものである。一般道を走行して収集されたドライバ1名の運転行動データを用いてこの手法の評価を試み,少なくともこのドライバについては単純状況下では提案手法によって気付きを推定できそうであることを明らかにした。交差点については,左折手前における左折先の横断歩道の付近の歩行者の存在への気付きの推定を扱った。左折手前においてもし歩行者が検出されたのに歩行者のいない場合と同様の運転行動が観測されたらドライバは歩行者に気づいていないと推定する手法を検討した。この手法についても,一般道を走行して収集されたドライバ2名の運転行動データを用いて評価を試み,この手法が基本的には成り立ちそうであることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
単路直進および交差点において対向車両のいない比較的単純な状況下で気付きを推定できる手法を検討し,限られたドライバについてではあるが実走行データにおいてそれらが成り立つことを確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
現状では手法の検討に使える運転行動データのケース数が十分とは言えないので,実車実験等によるデータ収集を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究成果を発表予定の国際会議への旅費・参加費に翌年度に請求する研究費と合わせて使用する計画である。
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