2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24500224
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
島田 伸敬 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (10294034)
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Keywords | 人工知能 / 画像 / 物体認識 / ジェスチャ / 物体機能 |
Research Abstract |
1.物体の物体画像特徴単体だけでなく、複数の位置に検出された特徴どうしの共起性に着目して、その組み合わせに対して手首位置や物体位置の確率分布を推定する識別器の学習を行った。これによりよりピーキーな特徴の位置精度への感度を実現でき、一般に道具を使用している環境のような複雑背景においてより精度良く登録物体の領域を特定することができるようになった。一方で特徴の組み合わせ数が多量になり確率分布識別器の学習時間が爆発的に増大したため、学習サンプル数を単純増加できなくなる問題点がわかった。また、上記手法に基づき、把持手形状の検出とそれに基づく物体領域の検出ができるようになったので、その物体検出領域内のテクスチャ情報を検出位置と向きに基づいて正規化して加算することで、物体クラス(ここではマグカップとハサミを使用)に固有の画像見え特徴を集める実験を開始した。以上の内容については国際会議(IAPR Int’l Conf. on Pattern Recognition 2014)に投稿手続き済みである。 2.2D画像特徴に加え、3D特徴を用いる検討をはじめた。外科手術における手術手技のプロセス同定という具体的な課題場面を設定して、傷縫合時の糸結び手技に対しkinectセンサにより時系列で三次元点群を取得し、その三次元形状特徴(ここではSHOT特徴を用いた)を用いてk-meansクラスタリングにより生成した特徴単語辞書に基づくbag-of-words特徴によって手の形状分類を行った。これに基づいて典型的な糸結び手技の各プロセス状態を分節記述しておき、入力テストシーケンスとの照合を行って手技の進捗状況を識別することを試みた。その結果単純なSHOT特徴の利用では照合が不安定であり手技プロセスの識別には記述性能が不足することがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね当初の計画どおり進んでいるが、物体座標系を設定するための物体位置と手形状の共起性学習に利用するRandmized Treesの性能にやや不足が認められ、そのため物体の見え特徴と手特徴の共起性を学習するための自動物体領域切り出しが現状では不十分であることがわかっている。また物体の見え特徴としてどのようなものを利用するかについての整理が必要であり、それを解決した上で最終年度の目標である「物体機能に係る本質的見え特徴の抽出」と「初見物体の検出・識別」に取り組む。
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Strategy for Future Research Activity |
1.2D特徴による物体・手の関係性学習に関しては、現時点では少数の種類の物体について正規化された見え画像のエッジ特徴を単純に加算平均するだけであったので、サンプル数を増加させたうえで位置あわせの正規化などをしながら、その物体に本当に固有な、さらに物体機能と係る本質的見え特徴の抽出を進める。 2.複数の特徴どうしの共起性を考慮した確率分布の学習では学習時間が爆発することを解決するために、まずひとつの特徴だけで学習を行って手や物体の位置検出に有効な特徴のみに限定してその共起性を考慮する2段階の学習方法を試す。 3.生成された物体・手関係性学習器を用いて、静的な物体例としてマグカップ、動的な内部自由度をもつ物体例としてハサミをターゲットに長時間の人間動作観察例から物体・手関係性モデルを構築して、同じ機能をもつ物体カテゴリではあるが、初見の物体が検出・識別できるかどうかの実験をすすめる。 4.3D特徴であるSHOT特徴のスケールを調整しながら時系列間でフレーム間照合を行い、糸結び手技における物体・手関係モデルを生成することと、それを利用した動的な手技時系列プロセスモデルを生成し動作検出することを試みる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度の経費執行はほぼ予定通りに行うことが出来たが、物品購入等を効率的に行った結果、端数金額が未使用額として生じた。 今後も効率的な経費執行を行うが、来年度は今年度の未使用額を含め全額を執行する予定である
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