2014 Fiscal Year Annual Research Report
スパース表現の並列演算を用いた多視点動画像の実時間符号化に関する研究
Project/Area Number |
24500231
|
Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
黒木 祥光 久留米工業高等専門学校, 制御情報工学科, 准教授 (60290847)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 画像符号化 / スパース表現 / GPGPU / 多視点画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度はスパース解法の一つであるAIHT(Accelerated Iterative Hard Thresholding)を用いた並列処理を行った.AIHTのプログラムはMatlabで書かれているが,これをC++に移植した後,GPU(Graphical Processing Unit)の開発環境であるCUDAおよびCPUの複数コアで並列処理するOpenMPを活用して並列処理を行った.提案法を通常の動画像のみでなく,5つのカメラで構成される多視点画像にも適用し,通常のCPUに比べ,2.7倍の高速化を実現した.実験ではGPUボードを2枚用い,これらを2つのCPUコアで同時制御したが,GPUの枚数を増加することにより,容易に更なる高速化を実現できる. 高速化の他に符号化効率を向上させる方法として,動き補償予測の一つであるLIC(Local Intensity Compensation)に予測誤差に用いられるDCT(Discrete Cosine Transform)基底ベクトルとIntra予測に用いられる符号化済み画素を加え,一つのスパース問題として解く方法を提案し,符号化効率の向上を確認している.得られた成果はGCCE,SISA,APSIPA,以上3件の査読付国際会議で報告した. 過去2年間の研究では,多視点画像間のエピポーラ幾何における基礎行列を,高精度に推定するアルゴリズムも提案している.交付申請書に記載した研究の目的および研究実施計画のうち,残念ながらエピポーラ幾何を用いた高速化のみ実現できなかったが,それ以外は予定通り研究を遂行でき,総計で10件の査読付国際会議論文と1件の英文学会誌論文を公表することができた.
|